2001年12月8日

















上陸成功





小縣家のうどん

広大な「まんのう公園」

尻剥きスライダー

赤灯台と赤犬

マリン家にて














これが海峡?

さみしい…

二十四の瞳と2個のビー玉

映画村にて



T川家





そして出荷…



 …それより何より、岡山県と言いながら、岡山市内とか牛窓とか備前とか小豆島(香川県)とか瀬戸内側の観光地には行かないのか!と、きっとあなたはお思いでしょう。ワタクシ、今は特務中につき「不器用ですから…」とだけいっておきましょう…。あっ!出動命令が!では失礼!ワンワンワン…(前章文末より)     などと前回読者を煙に巻きつつ、12月8日朝、たび犬は二週連続登板で、再び香川県高松市に向け旅立った!
 みなさまこんにちは、異臭寒鰤(←「一週間ぶり」と変換したかったのにこの始末…)のご無沙汰狸です。いかがでしょう? 毎回大不評の「序文」を思いきって無くしてみた今回の斬新な試みは? はっ? 本文もいらない? では残りのスペースは写経でも、南無般若波羅密陀… コホン、まあ、お客さん、まんざら知らない仲じゃないんですから(←へつらい…)ご機嫌なおして地図を見てください。あっ、そこの奥さんウズベキスタンの地図じゃありませんよ!(←軍国婦人?←何?) 先週の岡山と今週の高松、結論から言えばほぼ同じ所じゃありませんか! 瀬戸内海を挟んだ南と北との違いだけ!(←極論…) ということではっきりいって今回、やる気もお金もありません。実際に出発前日の金曜日までたび犬の出陣も未定というていたらく。どうやら天気が良さそうとのことで、前回も名が出たT川J子夫妻を「運転手付きレンタカー」として急遽招集。最低限の出費であわよくばメシまで奢らせようという冬枯れのさもしい根性のくされ狸&牛&なま白犬は、"平成の安寿と厨子王"を装い高松空港によろよろと降り立った。
 T川J子ことジョセ子。高松では高名な「お座敷ストリップ愛好家」にして「剥製収集家」。ウィンと名付けられた♀コーギーの剥製と暮らす彼女、その夫・アンドレは誠実温厚にして、これまた剥製系好人物(←系?他には?)。しかし高松は、この地を完全支配する密林の女王マリンママとの死闘でゲリラ犬もすでに2度討ち入り済み。したがって大体の観光は終えていることから、今回はすべてジョセ子の"仕切り"に任せてワシらはなにも考えない、これもまた"お菊人形状態"で行動する所存。ということで、まずは当然(?)お約束の朝食へ。
 そう!(←何が?) 高松といえばやっぱり食すべきは「讃岐うどん」! 県下に700店近くのうどん屋が存在するという麺の大地。前回の訪問時には"6軒絨毯爆撃"という暴挙に及んだ馬鹿犬君一家だが、今回は大人しく満濃町の「小縣家本店」(TEL0877-79-2262)へ直行。自慢の「元祖しょうゆうどん」は、大根おろし(当然自分でおろす!)と薬味を加え、醤油をたらして食べるシンプルなスタイルながら、打ちたて茹でたてのうどんはさすが美味! 染之介における染太郎のように(?)なぜかうどん屋に必ずつきものの「おでん」もつまんで大満足!!
 続いて向かうは至近の「国営讃岐まんのう公園」(TEL0877-79-1717)。かの弘法大師が修築したという"日本最大のため池・満濃池"に隣接した、丘陵地に広がる四国初の国営公園。広大な芝地で犬可なれど、入口で誓約書なるものに記入。しかもその項目、犬の種類はまだしも、大きさ、色(ちなみにむぎ、「薄茶やや白」!)、特徴(優柔不断とかか?)、そして飼い主の年齢!!!など!。もしやここは香川の放射性廃棄犬捨場? 気を取り直して園内へ向かうと、広大な芝生広場のほか、犬は決して自力で這い上がれない「蟻地獄」、犬には決して登れない「ネットジャングル」、犬だけでは決して滑れない「エックススライダー」など楽しい遊び場がいっぱい。スライダーでは調子に乗って滑りまくったたび狸が"尻の皮を剥く"という国民栄誉賞モノの大失態(当人は「まだ来年もどんどん剥きますから!」と受賞辞退←何?)。大爆走で犬の電池が切れ自爆したのを機会に公園遊びも楽しく終了。
 途中、駐車整理係までいる人気ケーキ店「KAGETSUDO」(TEL0877-79-3307)に寄りおいしいケーキで一服し、昼食を求め一路市内へ。目指すは「市内随一のデートスポット」とジョセ子が胸をはるサンポート高松のレストラン「Mikayla」(TEL087-811-5357)。瀬戸内海が一望できるテラス席は犬連れ歓迎とのことだが、ペンギンではないご一行、寒さには抗えず、犬をテラスで亀甲縛りにし、暖かい店内でパスタランチに舌鼓。なんとこのMikayla、店長には前回のマリンママ討ち入りに協力したばかりに人生を棒に振ったジョセ子の同級生のT氏が就いており、一同奇跡の再会を! 食後、高松港のシンボル・硝子の赤灯台まで往復1kmの遊歩道をのんびり散歩。最後には季節感のない夏毛犬が噴水に入水し昼の部は無事終了した。
 などとしているうちに、離乳期(←精神年齢換算…)のたび狸はおネムの時間に。よって狸を定宿「高松センチュリーホテル」へ放り込み、残る"メンバー"は、マリンママを表敬訪問へ(別名・プチ討ち入り…)。
 「会わせたい人がいる…」というジョセ子の誘いに、つい「ベルサイユ宮殿」(木造)から無防備に出てきてしまった掃除途中のマリンママ。目の前に突然現れたのは「見知った顔」の黒牛&なま白犬。「1mは飛び退いた」(←本人談←ハイテンション症→エブリバディ!うはよぉ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!)というマリンママのお許しを得て、マリン・ルン・小次郎の待つマリン邸に侵入。3日前に手術をしたばかりのマリン&ルンは思いのほか元気な様子で、黒牛の股ぐらに顔を埋めておくつろぎ。しばし3ケ国語(東京弁、讃岐弁、マリンママ語)による歓談の後、夕食での再開を約してマリン邸をひとまず後にした。
 で、時刻もほどよく夕方になり、再度ホテルからむずがる狸を引きずり出し会食に。誰も一度も来たことがないという無謀な店に集合したジョセ子夫妻&狸&牛、マリンママ。ほどなくマリンパパも職場から駆けつけ、さらに急遽、巻き添え専門の日本人・なな家夫妻も召集され、「生中一本やりの女・マリンママ」に気押され、全員がビール飲みまくり。二次会の小洒落たバーに移ると、たび狸は恒例のイタ電モードに入り、「日本最北端の悪人の家」と表札にある、はるか札幌のあ○こママ家に電話し、調子にのって喋りまくり、娘のつまみ菜(中2)&からし菜(小4)に「典型的狒狒(ひひ)爺」として心底ケーベツされる始末。こりゃ〜ダブル菜! 馬鹿にしてると晩御飯時を狙って行っちゃうぞ〜〜〜〜〜〜〜〜!(←遠吠え…) その後深夜営業のうどん屋で夜中の1時半にカレーうどんなどを食し、例によって全く犬の旅には関係なく「うどん島」の夜は更けていった。
 さて、翌日。天気は本日も晴天。となれば向かうは、そう、前週"ネタ振り"をしておいた小豆島。高松港からフェリーで1時間。本数・路線ともに多く至便なれど、人間は往復1020円なのに、車1台11000円(5m未満)! フェリー代高し! ここは共産圏か! とたび狸憤慨。で、土庄港に上陸してアンドレ座右の書『るるぶ』の「お薦めコース」に従い、平和の銅像、ギネス認定の世界一狭い海峡・土淵海峡などを見学。しかしこの島、知名度は全国的に高いもののなんとなく活気なし。開いている店も少なく、この後一行は昼食難民に。やっと見つけた食堂でジョセ子は大好物の豚カツを平らげた。
 続いて見学するは小豆島の代名詞ともなっているオリーブ。オリーブの本場・地中海に似て明るく温暖な気候の小豆島は、日本のオリーブ発祥の地。1900本ものオリーブの木が植えられた「小豆島オリーブ園」(TEL0879-82-4260)には、日本オリーブの原木を始め、オリーブ並木の散歩道、オリーブ料理のレストラン、オリーブ用品のショップなどがある。しかし、ここも思い切り活気なく、魚雷犬も不発のご様子。
 で、気を取り直して向かうが『二十四の瞳』関連観光地。この島を一躍有名にした小説『二十四の瞳』は、簡単に言えば、日本人のお涙頂戴性向に目をつけた壺井栄という狡猾な人が、大サービスで子供を1ダースも登場させ、順番に不幸な人生を歩ませて"泣き"をとろうと書き上げた不朽の名作(←告訴もの?)。その狙いはズバリ的中(?)し、昭和27年に発表後、殆ど数え切れないくらい映画&舞台化されてきた。今回訪問するは、小説のモデルになった岬の分教場の実物と、それを600mほど離れたところに撮影用に再現した「二十四の瞳映画村」(Tel0879-82-2455)。はっきりいって映画村に行くなら実物を見る必要はないほどの精巧さ(←当たり前?)
 嬉しいことに映画村は犬歓迎。園内は大正・昭和初期の小漁村そのもの。メインストリートに建てられた14棟の民家は土産物屋や茶店になっているほか、映画「二十四の瞳」をノーカット無料上映の映画館も。また、村内には海水を引き入れた掘割りがあり、そこを泳ぐボラや小鯛に餌付けが出来るのだが、そのおこぼれの「沖アミ」を狙い、ハイエナ犬(主食・肉骨粉…)は地面を舐め回しニホンカワウソ状態に。一方、ジョセ子夫妻は、さびれた家を見て辛かった新婚時代(女給と丁稚)を思い出し涙ぐむ始末…。美しい海も眼前に望め、予想に反してここが一番楽しかった様子(←主語は誰?)。本来ならば、まだこれ以外に島最大の観光スポット日本三大渓谷美(←たぶん自称…)の一つ「寒霞渓」、野猿の王国(←楽しいのか?)「銚子渓自然動物園」(Tel0879-62-0768)、3000羽の獰猛な孔雀を放し飼いにした「小豆島大孔雀園」(Tel0879-75-0585)などがあるのだが、前回、きびだんごを独り占めしたタリバン犬を復讐のため猿や孔雀が狙っているという情報や、時間との兼ね合いもあり、ぜ〜〜〜んぶパス!! 文句がある方はこのHPの送信パスワードをお教えしますから勝手にレポートして付け足して下さい!(←居直り…)
 で、港への帰路はこの島の三大特産品(残りは素麺とオリーブ)の一つである醤油工場を見学。400年の伝統を持つ地場産業だけに老舗の醤油店は多数あるが、明治40年創業「マルキン醤油」(TEL0879-82-0047)は「醤油ソフトクリーム」で人気スポットに。色は醤油風ながら、キャラメルのような味でなかなか美味。魚雷犬も島の発展を願いたっぷりご相伴&排糞して夕方のフェリーで再び高松へ。
 高松港では、なま白犬と対面するため(昨日は犬抜き)、マリン夫妻の再出迎えを受け、狂牛犬は港の公園でマリンパパと再会を祝してディープキッス(結論=犬に貞操観念ナシ!!!)。その後、うどんに固執する粘着狸の希望で、全員で空港近くの「かわたうどん」(TEL087-879-2103)にて無理矢理食事。そしてまるで敬宮愛子様のように衆目監視のなか空港にて犬発送の儀を皆さんに実演し、20時発の便で下町の野村沙知代一家はガソリン代すら払わず東京に逃げ帰りましたとさ。いや〜でも聞けば妊娠2カ月の大事な時期にお疲れさまでしたジョセ子さん。アンドレ〜!剥製にされんように気をつけるんやで〜!(←メールかこのHPは?)

【本日の天声人語】
 で、ワシの出番はまだか!(by桃太郎@舞台袖)