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群衆にとけ込むむぎ母 |
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豪華夕食 |
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龍馬先生と |
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優良納税者、再び… |
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伝説のこんぴら犬! |
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石段地獄 |
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そして昇天… |
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「にゃんまげは、犬が嫌い」。今回は、いきなり簡潔に結論から入ってみました。えっ?順序が逆で分からない?じゃあ「いらきがぬい、はげまんゃに」…、あ?何ですかその棒は?あ痛っ!。ここ下町大人保育園で、そのつまらない文章の責を問われた、たび狸が竹の棒で突かれている隙に、犬OKで知られていた、あの「日光江戸村」が「犬禁」になってしまったのです!ということで今回は四国のお話です…(以上約7行“文字化け”により判読不能)。
四国。かの宮崎駿監督の「平成狸合戦ぽんぽこ」で、最大の妖力を持つ狸の巣窟として描かれる幻想の国。その運転の荒さから「日本のイタリア」とたび狸を嘆かせたラテンの国。たび犬むぎの先祖「土佐犬」の棲む勇猛の地。その未だ人跡未踏の大陸に、何やら「讃岐こーぎーず」なる秘密結社あり、さらに源平の合戦で名高い高松・屋島の地で週末にミニオフ開催という噂。鉄は熱いうちに打て!毎度の事ながら、諺の意味を理解出来ないむぎ一家、家計も困窮を極め、今回はついに「無料航空券」まで動員し、夕闇迫る羽田空港を、もはや背水の陣で旅立った(何の?)。
古くから「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」と詠われたように、箱根以西は“入り鉄砲、出女”の詮議が厳しいが(←なぜ?どうして?)、ゲリラ犬としての2回目の出撃、羽田で見破られては元も子もなし!前回の「北海道コーギーズ」の純真さに比べると、台風と饂飩で鍛えられている四国勢は海千山千の強者ぞろいとの噂。 間諜“旧モルツ母”ことむぎ母、今回も出立を悟られぬよう群衆に溶け込む格好で出撃。誰もが見慣れた心休まるモチーフだけに、全く疑われることなく最初の目的地・高知に到着。すでに夜につき一行は宿に直行した。
本日の宿は高知市の中心・はりまや橋から徒歩5分、追手筋の繁華街にある「割烹旅館 おおりや」。明治5年創業の伝統ある料理自慢の宿。この宿、各種ある「ペットと泊まれる宿」の本には一切掲載ナシも、今回、ハイエナむぎ家の絨毯爆撃で発見されてしまう痛恨の事態。その無念や想像するに…。で、一応、規程は「10Kg程度まで。ケージ持参」。現在10kg3800gのむぎ、もちろん楽々クリアー(?)。女将をはじめ皆さん大歓迎でゲリラ犬も山内容堂気分! お楽しみの夕食は鰹、鯨、ドロメなど土佐名物勢揃いの部屋食で、質量味ともに大々満足。最近、食事が“ハズレ”だった、関八州配膳奉行たび狸も「生きてて良かった…」と涙ぐむ始末。宿泊料金は料理内容に比例し、今回はひとり15000円也(ちなみに最低料金。奮発しようものならきっと伊勢エビ責め…)。南国土佐の星の下、各界の鼻つまみ者の二人と一匹は、襲撃の成功を祈り半端な円陣を組むのでありました…。
さて翌日、孔子曰く「健全なる襲撃は、周到なる計画に宿る」。ということで一日かけて狡猾なる準備を行うむぎ一家。明日の大願成就を祈願に、まず訪ねるは、幕末動乱の土佐に生き、激動の日本を今日の繁栄に導いた、高知県が生んだ二番目に有名な偉人・坂本龍馬先生(一番は広末涼子、三番目が高知東生…)。月の名所としても知られる桂浜におわす先生の銅像は超巨大で、ゲリラ犬、たび犬界の未来を想うポーズで記念写真。続いて隣接の名所「土佐闘犬センター」を表敬訪問、しかし、裏口で一斉咆哮(全犬非ペットタイプ!)を受けすごすご退散…。小は子猫から大は土佐犬まで、その強い者には巻かれる一貫した姿勢は、つくづく卑屈な犬でもある。祈願が終われば次は資金。古来より襲撃の成否を握るは軍資金の多寡!となれば、もちろん馬をこよなく愛すたび狸が向かうは、来年度の廃止が噂される高知競馬場!ホコホコ走る馬のような形の動物に、今回は手堅く…おっ?6−8?あれ?3−4?えっ?1−2?、ガ〜ン!またまたしっかり納税だ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っつ!。
恒例、失意のたび狸の意識が戻ったとき、車が向かっていたのは、かの有名な「金刀比羅宮」。今を去る三年前、購入後二日ではや死にそうになったむぎ。丁度その日、高松出張中のむぎ母は、藁をもつかむ気持ちで金刀比羅宮に詣り「子供守り」を購入。すると不思議や、むぎは瀕死の淵から這い上がり、その後、不幸にも巨大犬への道をまっしぐら!という霊験あらたかな大名所。今回はその「お礼詣り」なれど、気になるのが犬への処遇。神域だけに犬禁では?と心配するも、境内にはなんと「金刀比羅狗(いぬ)」の銅像があり犬大歓迎(?)の模様!。社史によるその由来…「【江戸の昔、飼い犬がこんぴら参り】“こんぴら参り”の袋を首に、飼い主にかわって犬がこんぴらへ。首に巻いた袋に初穂料と道中の食費を入れて飼い主が旅の人に託した犬。無事代参をすませると、ふたたび旅をして家族のもとへ。いつの頃からこんぴら参りのこの犬を「こんぴら狗」と呼ぶようになりました」(原文ママ)とのこと。これって、もしや元祖「たび犬」? ということで、日頃から階段を好物にする平成の金比羅犬、良識派ネットコーギーの目を気にし、しぶしぶ駕篭(上り5000円!当然むぎ払い)を雇おうとするむぎ父母を尻目に、一気に計785段の階段を爆走し守銭奴の性根を露呈!本殿にて無事お礼詣りを果たし、そのまま昇天…。1120円という意味不明なお賽銭の額も有識者の涙を誘った。
さて、本日の宿は高松駅前の「高松センチュリーホテル」(Tel0878-51-0558)。ごく普通のシティホテルなれど犬OK。今回はルームチャージ13900円。そして夕闇せまるこのホテルのロビーにどこからともなくやって来た四つの影…、彼らこそ「讃岐コーギーズ」のメンバーながら、その首魁“マリンママ”の寝首を掻こうと早々と裏切りを表明した、平成のユダ、平成の明智光秀、平成の転び伴天連(全部死語…)というに相応しい面々!その名も「ジョセフィーヌ&アンドレ」と「フランソワーズ&フランソワーズ妻」!(全員自称…)。かくして平成の(くどし)赤穂義士たるご一行は、翌日に控えた悲願の討ち入りを綿密に打ち合わせ。ついには夜11時にいたり“関西コーギーズの良心”と密かに称される(←たび狸勝手に命名)「マドレーヌめし父」にまで緊急召集令状を発令し、天下分け目の“屋島の合戦”の火蓋は切って落とされた!(もはや文章収拾つかず…)
さて決戦の朝、晴れ犬魔力により無意味に暑くなりそうな日曜日、昨夜の情報によると、ミニオフ会の集合場所は国道11号線沿いの「マコーズ・ベーグル・カフェ」(Tel087-843-5074)。美味しいベーグルをテラスで犬といただける、高松では知らない犬がいないほどの有名スポットとのこと(?)。午前10時、何も知らないマリンママ&パパご機嫌で登場。しかし、その時すでに店内には模範的サラリーマンの変装で無線機を鞄に忍ばせたたび狸が、30分も前からマムシのように目を光らせて潜伏済み!さらに100m程離れたビデオ屋の駐車場にはむぎ母&こんぴら犬が準備万端で出撃待機!ほどなくマロン家(フランソ…。寝返り済み)、ウィン家(ジョセ…。同)、なな家(巻き添えの日本人…)も到着し、「トラ・トラ・トラ」の打電と共に完全なる挟撃が開始された。
ゲリラ戦の成否は不意打ち!いかに気づかれずに接近し、至近距離で発見させることにより「なぜ?どうして?」の錯乱状態に陥れるのが最大の狙い。かくして第一撃、群衆に溶け込むむぎ母、まず単独で国道11号線の向こう側の歩道を何食わぬ顔で通過!しかし、気付かれず反応ナシ!。すかさずたたみかける第二撃、今度はむぎと共に目の前の歩道を、うつろな目で真正面を向きぬだ〜っと移動!さて、勝負はいかに…? 一瞬の沈黙の後、浪越徳次郎(えっ?知らない?)のように上がるマリンママの笑い声!!見事襲撃成功!!!…が!しかし!マリンママ開口一番「うわ〜、すご〜いその格好!先に教えてくれたらカメラ持ってきたのに!」。ガ〜ン、何と大人物!目的と手段の関係を全く顧慮しない豪放磊落ぶり!!!!恐るべき「讃岐コーギーズ」の底深さ!そのお言葉を聞き、朝から潜伏していた通信兵たび狸も仮死状態…。さらにひとしきりこの店で大騒ぎし向かった屋島公園、駐車場では約11時間前に緊急出動依頼を受け駆けつけた「マドレーヌめし父」が地雷状態で迎撃する波状攻撃!大喜びのマリンママ、笑いのおさまった後、ふと何かに気付いたように「もしかして打ち合わせした?」との御下問で、たび狸臨終…。こんな大物を狙った私達が悪うございました。「来週も来るからな〜」とたび狸の捨てぜりふが虚しく響く、去りゆく夏の1コマでありました…。
追伸:現地特派員によると、マリンママが自分以外は“グル”だったと全貌に気付いたのは、むぎ一家帰京後の、この日の夕方だったそうです。やっぱりワシなんか生まれて来なければよかった…(byたび狸@落ち武者)
良い子の付録「源平屋島合戦絵巻」
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