2001年11月17日





































長寿そば

砂山ビーチ

風力発電所

池間大橋

♪おいら岬の〜












白うさぎの手作りコテージ

犬は裸積!

水牛と黒牛と犬

にせシーサー

5色の島ぎょうざ







海中探査犬

川平湾

舟蔵の里

軟弱犬

米原ビーチ

天然記念物



 いや〜日本人って、ここだけの話、相当バカですよね。そりゃWTC事件の衝撃はわかりますよ! でも、そのテロの標的として日本は関係ないじゃないですか。はっきりいって誰にも相手にされていないんですから。それなのにわれもわれもと「テロ」を口実に旅行控え…。やっぱり、かつてトイレットペーパーを買い占めた国民だけのことはありますね。ワシなんか先々週このチャンスを利用してLAに行きました。それも遊びで! 日本人が皆無だから、遊園地もガラガラで快適でしたよ〜。さらに国内では冷え込む航空事情を察知したのか、ANAの「超割」に追随しJALが「バーゲンフェア」を開始。これはもう航空中耳炎になるまで飛び続けるしかありません! このチャンスを逃すのは殆どバカ! えっ?バカはお前だって? お前も日本人じゃないのかって? 残念でした、ボクは一本でもニンジンでしゅ〜。うしゃしゃしゃしゃ〜。(以上、『小学留年生』11月号特別実験「やってみよう!泡盛一本イッキ飲み!」より抜粋…)

 ということで、みなさんこんにちは。たび犬PKO代表のたび狸です。憎むべきテロに行動をもって対抗するため、私たちも「自爆型魚雷犬・むぎ4号」を、11月16日から日本最南方の石垣島に派遣しました。以上、報告終わります!(←おいおい!)

 再度、ということで、今回の気高くも(?)無意味な旅、旅の理由は、もちろん安いから! なんせ定価なら飛行機代だけで往復11万円もするのが、今回はなんと3万6千円!!! かくして世界正義の理念を踏み台に、自分たちさえが得すれば良いと考えるゴキブリ(ちなみにチャバネ←懇切丁寧?)一家は朝7時50分、JTA21便で、まずは宮古島へ向け旅立った。
 さて宮古島。宮古って沖縄でしょ?という人は大間違い。確かに県は沖縄なれど、沖縄本島との距離は宮古約280km、石垣400km(東京−大阪間に匹敵)もあり、その差は「もんじゃ焼き」と「たこ焼き」のように歴然!(←牽強付会かつ意味不明…) 八重山諸島、または先島諸島といわれるように文化も違い、なんと島民の多くはスペイン人(後述…)! かくしてたび犬、従来の記録を大幅更新して、たび犬史上日本最南端の地に降り立った。さて、この地には「のえる隊長」と名乗る"離島系コーギー"が生息しており、本来ならばもちろん討ち入って傘下におさめるところが、あいにくこの日は出張中…。となれば宮古で次に有名なのは「トライアスロン」。ということで、今回は宮古島早周り観光に挑戦! 早速、空港でレンタカーをピックアップしポールポジションを確保(?)、11時50分、出発の信号とともに激加速を決めるといきなり急ブレーキ! 所要5分で"宮古島一うまい宮古そばの店"という、良いのか悪いのかはっきりわからんキャッチコピーの食堂「金吾」(Tel09807-3-0620)に到着。ちなみに、今後、宮古、石垣、八重山等々の名で登場する「そば」は、恒例のうどんとラーメンの非武装中立地帯のようななまくらな沖縄名産のそば(念のため蕎麦成分は0%)。しかしここ金吾の名物「長寿そば」はスープにイカスミを使った、なかなか変わり種。しっかりエネルギーを補給し、観光に出発。まず向かうは「砂山ビーチ」。白い砂が目にまぶしい島内有数の観光地。羽田から約5時間近くもケージに拘束されていた魚雷犬、いきなり開放感満喫するも、喜びの表現手段として放尿程度しか芸がないのが動物の悲しいところ(その点たび狸は、泥酔、嘔吐、覗き…など多種多才)。ちなみにこのビーチ、景色は非常に綺麗だが、間口が狭く、潮の流れも速く水泳には不適。よって今日から「犬捨て浜」とたび狸勝手に命名。
 続いて向かうは西平安名崎。島の北端にあたり景色は普通なれど、ごうごうと音を響かせ回る巨大な「風力発電」のプロペラが見もの。この先にある池間島は、現在は立派な海上橋で結ばれており、見逃せないのが橋を渡った所に軒を並べるドライブインの「さざえ壺焼き」。この株安のご時世になんと1ケ150円!美味、美味、美味。さらに沖縄名物・オリオンビール生をあおれば、もう気持ちは即座に臨死体験! 年に一度だけ海中から現れる八重干瀬もうっすらと望めます。
 で、西を見たからには当然次は東。東平安名崎は風光明媚な緑の丘陵の突端にある岬。車のCMの空撮シーンによく使われる場所。崖下の海は非常に綺麗。ちなみにこの宮古島は特異な島で、20年前、宮古初上陸のたび狸(当時生後2ケ月←?)がリットン調査団とともに聞いたところ、川が1本も無いため海が濁らず透明度が抜群で、ダイバーによると世界一綺麗という人もいるとか。また、小心犬には嬉しいことに、本島や石垣にはうじゃうじゃいるハブがこの島にはいないとのこと。本当のところはメンドくさいから確かめていませんが、お疑いの方は20年前にたび狸にそういった民宿の親爺を捜し出すか「のえる隊長」に厭がらせメールでも送って鬱憤晴らしして下さい。さて、本題に戻り、突端の灯台は犬も抱けば入場可! ということは??? またまた素人娘じゃあるまいし(←狒狒爺…)、そう、実質、受付の前だけ抱けば犬可ということ。展望台にもなる灯台に登り(1人150円)、軍国犬、はるか昔のバルチック艦隊に思いを馳せたことはいうまでもなし(説明省略…)。そして大恒例、絶景を見ると胸を打つ感情は「お腹すいた…」の切なる想い(←なぜ?) ということで一同は「宮古島一番うまい宮古そば」といわれる(←おいおいおい!)「丸吉食堂」(Tel09807-7-4211)で本日2食目の宮古そばを昼食に。売り切れ御免の店なので、興味がある方は事前に連絡を。
 その後、ご一行は、同じく橋で結ばれた来間島にわたり、対岸から宮古最長の前浜ビーチを観光。魚雷犬も全く不思議な事ながらハブがいないとわかるのかのびのび散策(ちなみに、この後の夜の石垣島では怖々…)。17時30分に空港に戻り、結局、約5時間半で全島一周、走行距離にして115km。で、18時のJTA947便で、石垣島に向かう。(ちなみに宮古・石垣の車はすべて制限速度マイナス5キロでのろのろと走っています。そのかわり一時停止しませんので気をつけてください←唯一の有益情報)

【今日の雑学コーナー】
飛行機事故のおよそ9割は離陸後3分、着陸前8分の間に起こります。この計11分間を"クリティカル・イレブン・ミニッツ"と呼び、コックピットは非常に緊張するのですが、宮古−石垣間は実質飛行時間20分! ということは運転手さん(?)が気を抜けるのはたったの9分間ってこと? えっ?そんなことはどうでもいいから早く終わらせろって? う〜んワシもそう思う…。


 ということで、18時半石垣空港着。再びレンタカーを借り、その足で、本日の夕食処、焼き肉の「やまもと」(Tel09808-3-5641)に直行。なぜ焼き肉?それはこの地の名物が、その名の通り「石垣牛」だから。本格炭火焼きで新鮮な肉を提供する「やまもと」は市内で知らぬ人がないくらいの有名店。かくしてテロも狂牛病も破産も恐れない無頼の一家はオリオンビールを100杯飲み(嘘)、へろへろになって本日からの宿「ペンション白うさぎ」(残念ながら現在は犬不可)に到着。説明は、恒例、翌朝を待て!
 さて、翌朝(おいおいおいおいおい!)。「白うさぎ」は木工職人のオーナーが手作りで建てたバンガロー4棟の小さなペンション。シャワー・トイレは別棟で共用ながら、部屋にはコイン・クーラー&冷蔵庫完備で犬も完全自由行動。中心街からも近くかつ素泊まりのみで格安と、犬連れ&飽食の旅の拠点には最適。
 で、本日、まず向かうは、あの「星砂の浜」で有名な竹富島。離島桟橋から所要15分、船は30分おきに頻発しており、嬉しいことに犬は裸積みOK(むろん無料)。島に着くと港には名物の水牛車での島内散策(約40分・1000円)に誘う業者が迎えに来ており、好きなワゴンに乗れば村中心の水牛車発着所まで連れていってくれる仕組み。そして今回選んだ竹富観光(Tel09808-5-2998)は水牛車も犬乗車可!!! 赤瓦の伝統建築が美しい村内をゆっくり巡る水牛車だが、馬鹿犬君、水牛を見て牧牛犬の血が目覚めたか、はたまた番犬ならぬタリバン犬と化したのか、やたらと興奮気味。おかげで水牛ならぬ黒牛は40分にわたり犬を羽交い締めする始末…。
 で、水牛車から降りると、馬鹿犬君も平然としたもの。今度はさらにのんびりと徒歩で散策。途中"竹富一美味しい八重山そば"の店として知られる(おいおいおいおいおいおい!←くははっ!ひっかかったな!島に一軒しかないからこれはホントだよ〜ん←虚しき一人遊び…)「竹の子」(Tel09808-5-2251)で遅い朝食。大人気店ながら屋外の席では犬同伴可。この島にしかない自家製香辛料ピィヤーシ(島胡椒)がなかなか美味。(ちなみに自然の星砂はもう全くといっていいほどありません(20年前は確かにあった!)。その確率たるや会社で働いているたび狸を見かけるくらい天文学的に低いので無駄に探さないこと)13時に石垣島戻り、犬、暑さのため狂牛病発病の模様。
 で、お腹も一杯だし眠くなったからお昼でも食べるかということで向かったのが(超論旨崩壊)町中心部の、その名も「ペンギン食堂」(Tel09808-8-7030)。ウコン、イカスミなど島の食材を使った5色の皮に黄ニラ、大根葉などそれぞれ異なる具を包んだ手作り「島ぎょうざ」の専門店。確かになかなか変わっていて美味。しかし出てくるのがバラバラで遅すぎ!!! なんと、会計まで含めると2皿のセットランチに約1時間!!! しかも牛&狸は同じ物を注文したのに20分の時間差で、それぞれ"孤食状態"!!!! これが今回の旅行で度々たび狸を(早口言葉にあらず)激怒させた八重山のこまったちゃん現象。八重山ファンの人は「のんびりしているから」とか「ヘンに商売気がないから」とかこんなことでも礼賛するが、それは絶対間違い。要は「プロ意識が欠如」した観光客相手の商売が多すぎ。無謀にも断言すればその一因は「都会暮らしが厭になっちゃたなぁ。南の島でのんびりくらそうか〜」という"甘い"都会人の流入、そしてにわか商売。特に最近開業した一見都会風のこじゃれた店に問題多し。少なくとも客商売を選ぶなら、昔から続いているおばちゃん1人の食堂や離島航路の船員さんたちを少しは見習ってもらいたいもの! と、当家のむぎが申しておりました。私ですか、とんでもない、そんな偉そうなことなど毛頭感じませんでしたことよ、オホホホ…(←へつらい)
 で、美味&怒りで満腹になったご一行は、石垣一の観光名所・川平湾へ。珊瑚礁に囲まれ小島が点在する白砂の川平ビーチはまさに風光明媚という言葉しか思いつかない美しさ。
 ここのウリはグラスボートだが、冒頭の「テロの影響」で超閑古鳥。「グラスボート評論家」も自称するたび狸、火事場泥棒のように、このチャンスに業者を品定めして、今回はカビラガーデン(Tel09808-8-2440)に打診すると、すんなり犬乗船OK!!!!!! 水牛車に続き、たび犬、またも新たな乗り物を制覇。このあたりは"プロ意識欠如"の嬉しい点(←根深し…) 船内はしかも貸し切りで、予想以上に珊瑚礁も美しく、熱帯魚はうようよいるは、魚餌付けもあったりして、これで1人1000円(犬むろんタダ)なら大満足。犬も全色盲でド近眼のくせに感慨深げな様子。遊覧を終え、ビーチを爆走すると、いずこからともなく寄ってくる沢山のお友達の裸犬(首輪&リードなし)。普段は凶悪犬も、ここでは珍しくそこそこ大人しく遊び、たび狸を涙ぐませた。
 そうこうするうちに日も徐々に傾き、底地ビーチ、唐人墓などを見学しながら、市内に戻ることに。で、異例ながら今回お土産屋さんを2軒紹介。名蔵の「みね屋」(Tel09808-3-1582)は八重山伝統工芸の「花織りみんさー」の製造販売元。元々、この種の郷土民芸系織物には一切興味のないたび狸だが、ここは非常にモダン(死語?)なデザインを積極的に取り入れており、たび狸、危うく人生初、郷土織物を買う寸前に(物欲の女・黒牛はむろん買い!)。もう一軒も同じく名蔵の「八重山緑化」(Tel09808-3-6086)。"天然ジュース試飲できます"の看板が怪しい店内に一歩入ると、自家製パッションフルーツジュースのピッチャーを片手に店主が登場。いままさに首をくくらんというばかりに「もうテロの影響でお客さんがいなくていなくて」と100回くらい泣きを入れる。で、パッションフルーツジュース(濃縮原液)はホテルの売店では小瓶で1600円だが、8本分のボトルをもう特別4000円でいい。ウコン粒は1000錠瓶6000円だったけど500錠瓶もおまけにつけて3500円でいいですと120回連呼。"歩く猜疑心"といわれるたび狸、心の中では「嘘だ〜」と思っていたが、市内や空港では本当にその価格!!! おじさん疑って悪かった!ウコンお買いあげの黒牛はその後、ご快便とのご様子…。
 この日の夕食は町はずれの「舟蔵の里」(Tel09808-2-8108)。広い庭園に昔ながらの赤瓦民家が8棟も建つ、おそらく市内でもっとも有名な石垣郷土料理屋。今回頼んだのは、郷土料理コース(もづく、ミミガー、ラフテーなど7品)+地魚貝の刺身、島豆腐と海草のサラダ、豆腐チャンプルーなど。なかなか美味。しかしながら、ここでも接客係のプロ意識欠如が最後に問題を起こし、結局「サービス料は払わんぞ!」と憤怒して帰宿。まったく、むぎは短気で困ったものです(おいおいおいおいおいおいおいお〜い!)
 さて、最終日。この日はやや時間に余裕があり、まず"石垣市内一の八重山そば"として知られる(おいおい×100!)「丸八そば屋」(Tel09808-2-2337)で朝食。狸的には、今回の全そば屋の中で、ここが一番美味。で、玉取崎展望台を通り、日本の南端の石垣島にあって石垣島の最北端をうたう、なんか煮え切らない平久保崎へ。続いて島の西側に回り、米原ビーチで犬大爆走。さらに火照った体を(?)、昼なお暗き、天然記念物米原ヤエヤマヤシ群落散策で冷まし、近くの「知花食堂」(Tel不明)で、肉・野菜・豆腐・玉子が山のように入った味噌汁とご飯という素朴な「みそ汁定食」を昼食に。そして、市内に戻り、公設市場を中心に、「しし座流星群記念黒牛物欲祭」の開催。宮良殿内などの市内散策の後、早めの夕食を「一仙」(Tel09808-2-8084)で。ここは"プロの店"でたび狸、も、もとい、むぎも大満足。で、最終的には18時半に空港に着き、那覇乗り換えで22時半に羽田空港着。4時間の長旅に耐えて手荷物受取場所に登場したむぎは、珍しくヨダレまみれにもならず、心なしかニヒルな様子!さすが「プロのたび犬」(←実はヨダレが乾いちゃっただけだよ〜ん byむぎ)。ちなみに怒りすぎて疲れ切ったたび狸は翌日会社をズル休みしましたとさ(←プロ意識欠如)。あ〜どんとはれ!(←なぜここだけ『遠野物語』?!)


【今日の天声人語】
 JALのバーゲンフェア利用により石垣→東京は14000円。しかし別途犬代14450円(kg単価850円) なぜ人間より犬の方が高い。こんな状況を、もし織田信長が生きていたらなんというだろう…(←何?マラリア?)※その後犬代は重さに関係なく路線別一律料金になりました