2001年4月21日


何も知らずに…






コーギー鳥居!




天罰直撃の犬&牛






ホームレス犬


















「白熊」の総本山!

黒牛、再び。


温厚ミルちゃん




恐るべし晴れ犬

マズさ競演!

開聞岳に犬を振る…




腐臭にたかるハゲタカ











お武家犬

あじ〜っ

 みなさまお久しぶりです。毎日、厳しい寒さが続きますね!おかげさまで当家・たび犬むぎ、4月12日をもって見事な全身冬毛が完成しました!これで本格的な冬将軍が到来しても大丈夫です! …はっ?その話は先週書いた? そうそう可哀想なことしちゃいましたよ冬毛には苦行の常夏の沖縄旅行! 鬱屈したむぎの不良化もすすみ今ではへそピーで渋谷でカラーギャング(茶組)やってます…。ということで2週連続旅行の今週は、むぎへのせめてもの罪滅ぼし、向かうはもちろんK・A・G・O・S・H・I・M・A! 常夏の国、鹿児島だ〜〜〜〜〜!!!! って、日本動物飼育史上最も「嫌犬権」を主張する愛犬家(?)たび狸の犬いじめ旅行。泣き叫ぶ犬を亀甲縛り(18禁)にして、4月21日、再び「超割」のANA621便で幕を開けた。どうせワシなんか友達いないし…(←順調に鬱病…)
 さて、鹿児島空港着。ところが予想されていたとはいえ天候・大雨。子供と雨を最大の苦手とする“張り子の虎”たび狸に対する、魔獣・晴れ犬の先制攻撃! 雨となればやむなし、お望み通り思いっきりズブ濡れにさせてやる! ということで向かったのが、薩摩隼人の象徴とも言える桜島。有史以来現在に至るまで飽きもせず大爆発を繰り返してきた聞き分けのない山。おかげで今や右側は大隅半島と陸続きになり、ご一行もそこから上陸。黒神埋没鳥居は大正三年の大噴火で高さ3mあった腹五神社の鳥居が上部1mだけを残し噴出物に埋もれてしまったもの。短い足のその姿は災害の恐ろしさを物語るというより、まるで鳥居界(?)のコーギーのよう!埋没短足犬さっそく鳥居に登り記念撮影。この不敬な行いがさらに山の神の怒りをかったか、続く「有村溶岩展望所」に着いた時にはもはや大暴風雨!「白煙たなびく桜島の裾野を広大な溶岩原が覆うダイナミックな景観で有名です」なんて見えっこなし!しかし、全国3人の当HP読者様のために、これはレポートせぬわけにはならぬっっっ!ということで、悪徳参謀長たび狸は車で安全待機し、黒牛と馬鹿犬にバンザイ突撃(←おいおい!)を指示。魚雷犬は逆風を衝き、水たまりを蹴散らかしながら驀進するも、単なる遊歩道の水たまりに見えるが、実はそこだけ深さが40cmもあるという、まるでマンガのような窪みに、頭から轟沈! 遅れて進む黒牛も、一番奥まで進んだところで暴風に傘を最後の骨の1本までバラバラにされる始末。単なる雨でも大変なのに、ここではすべて火山灰が混じった黒い激雨! かくして二匹は敢えなく玉砕! 黒犬とガン黒牛という変わり果てた姿になって回収された。
 ということで、一人無事なたび狸は、鼻歌交じりで桜島溶岩道路を進み桜島フェリーに乗船。フェリーといえば大仰な響きがあるが、このフェリーは24時間、10〜15分間隔で頻発している、まるで有料道路のような手軽なもの。鹿児島港まで10分、4m未満1070円。で、あっという間に鹿児島着。天気はやや小降りになったものの相変わらず雨。しかし当HPの3人の読者様の…(←しつこし!)、ともかく市内一の名所、西郷隆盛率いる西南戦争最期の激戦地ともなった城山公園に。薩摩軍が立て籠もった西郷洞窟、西郷終焉の地などを見ながら、「頂上には市街地から錦江湾に浮かぶ桜島、大隅半島まで見渡す絶景の展望台があります」って、これまた見えっこナシ!!!! 灰鼠のような汚れと折からの天候による観光客不足で誰からも「可愛い〜!」と言って貰えない生黒巨大犬は、完全逆ギレ状態で展望台を駆け回る始末…。ここはご当地名物種子島銃で狂乱犬を撃ち斃し、這々の体で今夜の宿「ホテル&レジデンス南洲館」へ。宿の説明は後回しに、早速、風呂場で犬丸洗い!たび犬史上、旅先で丸洗いされたのは別府温泉犬洗い場を除けば初めての屈辱の体験! すでに完全に達磨顔になっている犬は向かいのコインランドリーに叩き込み、ここで今回のお宿レポート。「南洲館」は鹿児島市内唯一の犬可ビジホ(黒牛調べ)。繁華街はすぐ目の前の好立地に冷蔵庫付きの広い客室。フロントの皆さんは犬に親切。裏手には芝生が気持ちよい公園もあり散歩環境も抜群。これで1泊9000円(RC)は超お値打ち!!
 さて1時間も経つと、犬も生乾きの雑巾のような臭いに回復。こうなれば、宿は絶好のロケーション、出撃しない手はナシと、ご一行は市内最大の繁華街「天文館」に出陣。この天文館、広大な商店街のほとんどがアーケード構造なので、放射能雨や核の灰が降ろうとも、犬連れ散歩がルンルン気分(←古すぎ)で安心して満喫出来る嬉しいところ。鹿児島名産品も集中しており、手作り薩摩揚げの「大福屋本店」(TEL099-222-0882)、450種ものサツマイモ製品を揃えた「さつまいもの館」(TEL099-239-4865)、黒豚・野菜など特産品を直売する「季節屋」(TEL099-216-1801)などが物欲の女・黒牛のお奨め。さらにこの地域、沖縄におとらずコーギーのウケ抜群! 丸洗いの漂白効果もあり、のたくた進むたびに四方八方から「可愛い〜」の声を浴び、大満足の悪辣犬も気づけばシェルティーのBOBに華麗に変身(←なぜ?) しかし、今日はまだ予定が山盛り、「お父さんありがとう!」と尻尾を振り(?)駆け寄るむぎに、“当て身”を食らわし分別収集し宿に軟禁。今日の夕食は鹿児島名産の黒豚のしゃぶしゃぶ、それに関しては右に出るものナシという「あぢもり」(TEL099-224-7634)へ。登録商標の「さつま黒しゃぶ」は、秘伝の和風スープに極上黒豚肉をくぐらせて溶き卵で食す上品な味わいの逸品。で、黒牛も黒豚に大満足。たしかに美味で文句ナシ。が、たび狸は個人的には黒豚しゃぶしゃぶを蕎麦出汁で食べる「いちにぃさん」(TEL099-285-0180)の方が好き。(←安いから!←明快?)。さて、満腹したご一行が向かったのは今回の旅のハイライト、そう前回の沖縄で一部の好事家の皆様から大失笑を買った「白熊」だっっっっっっっ!
 実は、あの白熊という物体、ここ鹿児島の「天文館むじゃき」(TEL099-222-6904)が発祥の地。となれば、食せぬわけにはいかぬ! と、黒牛、歩道に仰向けになって泣き叫ぶたび狸の耳を掴んで勇躍と突入。そして頼んだのは「プリンデコ白熊」!!!!!!黒豚に続き白熊まで平らげた黒牛、まさに「食物連鎖を変える女」(JARO認定)でもある…。
 で、時は夜8時、たび狸は特殊工作活動(←折り鶴の修得←図画工作?)のため夜の街に消え、黒牛を訪ねてお客様が。当HP「おともだち」コーナーにも掲載の森ミルちゃん一家だ。ミルちゃんは川内市在住の2歳のとっても大人しい女の子。小雨の中のご対面は、「犬でもネコでもみんな大好き」のフレンドリー・ミルちゃんに対し、案の定「ワシがワシが!」のむぎが凶悪ぶりを発揮し、あえなく数分で終了。悪辣犬はホテルに監禁して、森夫妻と黒牛で「コーギーとデフレスパイラル」をテーマに語り合ったのであった。そして夜11時半、たび狸、ジェットモグラのように回転しながらご帰還。嫌がるむぎを羽交い締めにして、名物鹿児島ラーメンを食すために再び出陣。今回は(ちなみにたび狸鹿児島7回目←馬鹿?)「和田屋本店」(TEL099-226-7773・支店多数)へ。さっぱり豚骨で美味。といいつつ、書いてて吐きそうなので本日は終了。
 さて、翌日、天気は雨予報なれど、一転して大快晴。気温も上がり、昨日、抵抗を見せた魔獣に意趣返しをする絶好のチャンス。しかし、この鹿児島、実は相当な「嫌犬県」で、「磯庭園」「長崎鼻パーキングガーデン」「フラワーパークかごしま」「鹿児島刑務所」(←何?)など有名観光スポットが軒並み犬禁。その一方で、鹿児島市は街のいたるところで天然温泉が湧く湯の街(←文章の脈絡ナシ)。ということで、まずはのんびり朝湯を楽しむことに。今回行った「さつま」(TEL099-222-1050)など330円で入れる「公衆温泉浴場」が市内になんと54ケ所も。ほかほかに暖まった後は、昨日の城山展望台に再び上がり、今度こそ桜島を背景に記念写真。そして今日は薩摩半島南部を目指すことに。
 まず到着したのが池田湖(TELなし←当たり前)。緑の中に佇む青い変哲なき湖なれど、ここのウリが「幻の怪獣イッシー」と「大鰻」。後者は約2m近くもあり、あまりのマズさに誰も食べないせいか、寿命も50年近くと相当なもの。湖畔のお土産屋さんの水槽で対面でき、不味さにかけては自信のあるむぎも脱帽の様子。で、「イッシー」は何かって?さあ〜石田さんの渾名じゃないですか?(←いい加減…)。続いて現れるは本州最南端にそびえる開聞岳。太平洋戦争中、南方に向かう特攻機が、この上空に来ると祖国に別れを告げるため翼を上下に振ったという悲しい逸話を持つ、薩摩冨士と呼ばれる美しい山。記念に「特攻魚雷犬」もシェイクシェイク!(←おいおいおい!←いやこの文章コックリさんで書いてますもんで…←分裂病?)。ほどなく車は鰹漁の基地として有名な山川(やまがわ)港に到着。予定ではここで昼食、そして冴えわたるたび狸のハイエナの勘! なんの取り柄もなさそうなさびれた民宿「いかえぎ荘」(TEL0993-34-0213)に鬼太郎の妖怪アンテナが反応!(←だから結局はお前は何?←ひとりツッコミ…)「鰹の叩き定食」(1000円)「焼き魚(ビンチョウマグロの腹皮)定食」(800円)ともに安価にして超美味!他のメニューは責任持てねども、ぜひお奨めの昼食処。
 さて、今日の最大の目的は「砂むし風呂」(←砂虫風呂にあらず←ベタ?)。砂蒸しといえば何と言っても隣の指宿市が有名で、ここにはペットの砂蒸し治療も手がける獣医さんもあるとか(←日曜日で連絡つかず)。しかし、ワシらが狙うはこちら山川町の「町営山川天然砂むし温泉」(TEL0993-35-2669)! その理由は、1)指宿の方が圧倒的に観光地化。2)従って犬の侵入困難。3)100円安い(貸浴衣付き800円)。 というCIAなみに調べ抜かれたセコイ理由。自然の砂浜にある砂蒸し風呂は非常に素朴でお客さんもまばら。黒牛が土葬されている間に、蒸し肉の匂いを嗅ぎつけたハゲタカ犬も楽々侵入!(ただしオシッコはさせないように)。しかし、当然の砂蒸し名所だけに一帯の砂浜は表面がかなり熱く、物見遊山気分でやってきたむぎも再び逆ギレして海に突入する始末。砂蒸し自体は15分間程度が一般的で、その後普通の温泉で砂を落とし、敷地がつながっている「ヘルシーランド」(TEL0993-27-6966・無料)の多目的大芝生広場で、むぎは鬱憤晴らしの大爆走。かくして牛と犬は南国情緒を満喫した。
 その後は、通り道にある指宿市の「小牧庵」(TEL0993-24-4571)で、手打ち蕎麦に味噌汁をかけて食す変わり種の「小牧そば」を“おやつ”と称してして賞味。そして空港方面に帰る途中にあるたび狸お奨めの町が、薩摩の小京都といわれる知覧町。“日本で一番、小京都を廻った名古屋系コーギー”(?)として知られるむぎ、これは押さえない訳にはいかぬ! 「人をもって城となす」という薩摩藩独特の気風により、今から250年余り前に造られた知覧武家屋敷群。どの家も石垣や端正に整えられた生け垣のある庭園をもち、国の名勝に指定されている7つの庭園は見学が可能(なんと犬可!)。ほぼ歩行者天国の路地はまるで映画のセットのよう。味・香りとも日本屈指の茶とされている知覧茶を商う店や甘味処などもあり、封建主義犬も御武家様気分でそぞろ歩き。知覧茶は「一番山農園」(TEL0993-83-3137=知覧IC近く)など農園直売がおすすめ。そして一行が最後に向かったのが「知覧特攻平和会館」(TEL0993-83-2525)。実はこの知覧、太平洋戦争末期、沖縄戦で若き命を散らした特攻隊の出撃基地があった所。往きて還らぬその数1036人。会館では彼らの、国や家族への思いを熱く物語る生々しい直筆の遺書や、遺影、資料などを展示。どうです!闇雲に旅をしてると見せかけ、先週の沖縄とテーマもバッチリ(←古語)連係しているというこのテクニック!もちろん偶然ですけど…。   コホン!ともあれ、今や日本では、札幌市郊外在住のコーギーオーナー・あ○こママしか持ち合わせていない「特攻精神」を(←二週連続超内輪うけネタ)、国粋主義犬も身をもって体得(←会館の設立趣旨と正反対!!!)、完全冬毛装備の全身を紅蓮の炎に包み、最高気温24℃とあいまって、その場で敢えなく息絶えたのでありました、めでたしめでたし…。
 ということで、二回にわたってお届けした『南海道中膝冬毛』(←たったいま安直に考えた題…)いかがでしたか? えっ?何を書いてるか全然わからん? そうですか、私も読み直して何を書いたか全然分からなかったので、そう聞いてひと安心です!(←捨て鉢…)。あっ、ちなみに知覧町から鹿児島空港までは指宿スカイライン→九州自動車道経由で約75分は見て下さい。えっ?そんなことはいいからとっととやめろって? へい、へい…。

 「書けども書けども わがHP誰の反響もなく じっと手を見る」(石川狸木)


                【つづく?】(←?)