2001年6月8日



親の因果が…






























大歓迎の(?)ルーク君









テラスで朝食



銀座犬









雲場池



不穏な看板にすくむ犬…


その店内は…



 みなさん、悲しいお知らせをしなくてはなりません。すでにHPの表紙でご案内しておりますが、たび犬むぎことたび犬むぎ、長年のマリファナ喫煙と巨人軍7連敗がたたり、ついに「右前肢変形性慢性関節炎」にて右前足はブ〜ラブラ、「三本足犬」になってしまいました。これではライフワークとする旅行はもうとても無理! となれば「旅日記」など本当に書きたくて書きたくてたまらないのにもう二度と書くことも出来ません。これまで「世界一更新しないHP」などと識者の皆様や、北海道の現役主婦暴走族のあ○こまま、メ○ままなど不識者の皆様に虐められ続けてきた鬱屈の犬嫌い・たび狸は涙をこらえて大喜び(?)。あのケニー少年の跡を継ぎ「スケボーに乗った犬」として(?)大儲けを画策しているうちに、馬鹿犬、投薬を受けたら、あら不思議、あっという間に直ってしまいました!く〜〜〜〜〜〜〜っ残念! ただし御典医・藤井先生によると「あくまでも小康状態でこの病気は一生完治しない」とのこと。しかし当犬、購入直後の大病でも「直ったことが奇跡で、一生走ったりすることの出来ない虚弱犬になることは覚悟してください」とお褒めの言葉(?)を貰ったくせに"大魚雷爆走ハイエナ犬"に成り下がった前歴のあるインチキ犬! かくなる上は、今のうちに足を酷使させておかないと本当に完治してしまうかも! かくして、あせりのたび狸、「転地療法」と称して6月8日夕方、20kgの砂袋2個を犬にくくりつけ、18時、夕暮れに紛れ東京をこそこそと出発した…。
 で、目的地はって?それはもちろん「転地療法→サナトリウム→『風立ちぬ』→堀辰雄→軽井沢」、そう、あの"清里発祥の地"と呼ばれる(?)天下の軽井沢! ファイナルアンサー? 否! さらに、「軽井沢→皇室→親しまれる日本国→ODA(政府開発援助)」ということで、そう、今回の旅には療養とともに、悪逆非道の桃太郎犬として、ささやかながら旧友のお手伝いをするという、まるでNTVの「知ってるつもり」も知らないような大きなお世話の目的が隠されていたのでありました…。それでは登場人物のご紹介をば…

 【ルークくん&アナキン先生】
たび狸が文章の師と仰ぐ『軽井沢通信』(現在休載中?)のアナキン先生と5歳のルーク君は、これまで旧軽井沢銀座のど真ん中で「野村沙知代グッズの専門店」(←嘘だが実質的には本当…)を営んでおり、その立地と人柄の良さから数えられないほど「討ち入り」の被害に遭ってきた可哀想な人。

 で、アナキン先生は長年の念願かないここ軽井沢に自分のお店を昨年オープン! 美味しいお酒とサンド(←たび狸好物←本人は奸物)とカレーをウリにする店とあって、これはいずれ行かないわけにはいかず! で、たまたま黒牛が電話をしたところ「お店流行ってます?」「…いやぁ、たった今まで満員だったんですけど。アハ、ハ、ハ…」と乾いたアナキン先生の笑い声…。これはずばり「早く行かないと無くなってしまうかも!」という、人の不幸を待つハゲタカたび狸の直勘で今回の出陣が急遽決定!(←ちなみにこの勘は不幸にも的中し2001年9月にて閉店…) ということで宿(後述)に荷物を置き、20時30分お店着! 予想通り先客の姿はナシ…。 出てきたアナキン先生、「いや〜、たった今まで満員だったんですけど〜」と…。最近、"好色犬"として勇名をはせるルーク君とサナトリウムむぎは1年半ぶりのご対面。しかし、入店するやいなや、ガンを飛ばして恫喝、ひいき目に見ても1.5倍はある太い体で体当たりをかます。"女の子ならいつでもWelcome"のルーク君も、このしつこい悪辣雌犬からあたふた逃げ回り、アナキン先生に助けを求める始末。
 犬には全く興味がないたび狸は、さっそく店のメニューを片っ端から注文、どの食べ物も食えるし、どの酒も酔える! これ以上なんか文句あるのか!と、またもや「たび日記」を再開しなくてはならない苦痛からはや泥酔状態〜(以下約300字お店の紹介をしたものの、今となっては削除。ぐっすん…)〜ともかく、むぎ家はルーク家を応援するぞ〜っと、たび狸は月夜の電信柱に握手を求めてお店をあとにした。(応援不足…)
 さて、話が少し戻って今日の宿泊は「ホテルそよかぜ」。千ヶ滝別荘地の高台に建つ、南仏料理が大自慢の瀟洒なプチホテル。犬は室内犬なら大きさを問わずOKで、館内もリードだけで可。部屋には水の器、タオル、ウエットティッシュ、ガムテープなどの"お泊まりセット"を完備。24時間入浴可能な展望風呂、希望の場所でとれる朝食など、人間へのサービスも満点。しかし、いかなる心遣いも大泥酔たび狸の前には無になったことはいうまでもなし…。
 さて、翌日、9時起床。昨日の申し込み通りテラスでハイエナ犬と爽やかな朝食、美味。10時半に宿を出発して、まず向かうは車で15分の旧軽銀座。この日は運良く銀座入口の町営有料駐車場に車が停められたがこれからの観光シーズンはここまで車で接近するのは至難の業か? 旧軽銀座は数多ガイドブックが出ているので詳細省略も、こんなに人が沢山来ているのに「歩行者専用」にしていないのにたび狸はご不興。人波を押し分けて通る地元&県外車も多く、落ち着かないことこの上ナシ!「ほっといても人は来るし、どうせ金だけ落としてくれればいい」という町の魂胆が見え見えで(←被害妄想?)桃太郎犬もいきり立った(←なぜ…)。この近辺の犬連れ可のお薦めショップはフレンチレストラン「プリマヴェーラ」(Tel0267-42-0095)、「アンジェリカ」(Tel0267-42-1161)、「ちもと」(Tel0267-42-2860)など。もちろんルーク君のお店もランチ営業しているのでぜひ! また、この軽井沢、「犬グッズ」のお店も数軒あり、ウインドウショッピングも楽しいが、なかでも老舗の「J.Johnny」(Tel0267-42-4889)を訪ねるとそこには別の「犬グッズ屋」が…。しかし「J.Johnny」はその100mほど先に移転し健在。たび狸の地下情報によると、前の店の大家さんの家族が「自分も犬グッズの店をやりたい」からと契約更新拒否されたとの報あり!商道徳もないのかこの町は!!!!! ということで(どういうこと?)昼食には「黒うどん山中軽井沢店」(Tel0267-42-0051)を、好みはあれど、夏でも煮込みうどんを頼むのが鉄則!
 さて満腹になったご一行は喧噪の町を離れ、続いて軽井沢の別の顔の散策へ。「雲場池」の周りにある一周20分ほどの遊歩道は、ご愛犬絶好の散歩コース。ここで、心を静めてから向かうが、今日最大の珍奇スポット"レマン湖"(←まずこの名前!!!)脇にある超有名犬大歓迎レストラン(?)「あむ〜る」(Tel0267-48-1850)。2階の店に上がるまでの数々の恐ろしい宣伝コピー、そしてその扉を開けるなり白百合のように可憐で弱い心を持つたび狸は失神した…。よって以下、山芋のような気丈な心(体)を持つ黒牛のレポート!
 《雑誌などでお馴染みの「あむ〜る」は犬ならどんなサイズでも入店OK。入店時のオーナーとの会話…「何人ですか〜?」「2人ですけど…」「3人ね! コーギーちゃんも立派な家族だもんね〜♪」。そして着席すると人間より先に犬のお水を運んでくるなど、そのサービスぶりは徹底している。人間用メニュー(普通の観光地喫茶店風)のほか、「ササミと野菜のスープ煮」「犬用ミルク」「ササミorスナギモの焼き鳥風」(各200円)の犬用メニューも揃っている。むぎはお奨めの「ササミ野菜煮」を注文(わずか30秒で完食。気に入った模様)。店内を見回すと、来店客の写真を貼った90冊にも及ぶアルバム、名前やイラストを描いた常連客のキープ水飲み器などなど目を疑う(?)ものばかり。常連さんは入店するなりマスターが「♪お父さんはニンニクスパゲティの大盛りに生、お母さんはピラフに果実酒、ムクちゃんはササミ野菜でいいかな〜?」と注文まで暗記している恐ろしさ。帰り際にはスタジオでマスター自ら奇声を発し犬を振り向かせての記念写真を撮影。この写真、次回来店時に申し出ればいただけるそうです…。》
 いかがですか「あむ〜る」。ご一行が滞在のわずか数十分間にも、何組も常連さん風の人が訪れ和気藹々!なんせ、最初の挨拶が「いらっしゃい!」じゃなくて「♪お帰りなさ〜〜い」ですから! ユース・ホステルですかここは!?(←とかいいつつ、たび狸、学生時代ユース通算300泊以上の猛者←人生最大の汚点のひとつ…)。皆様、ぜひ1回だけは行って下さい。たぶん一生ネタに使えます。お気に入りの方はそして常連さんに、ちなみに犬が大嫌いな私は今世紀中はもう結構です…。(この後、たび犬、あまりのカルチャーショックで"レマン湖"の芝地を逆ギレ暴走したことはいうまでもなし)。
 で、最後に、ちょっとだけ軽井沢プリンス横の「アウトレット」を覗こうとしたら駐車待ち大々々々々渋滞であっさりパス。物欲の女・黒牛は阿修羅の表情…。結局の所、この慌ただしき超日本人的サナトリウム生活、痛めつけてやろうと画策した犬は四本足で平気の平左で走っているし、試合に勝って、勝負に負けたというんですかねぇ、またまた「たび日記」をつくらされた私だけが損したような、いったい自分で書いててなに書いてんだか…、というまるで軽井沢銀座のような何とも表現できぬ半端な感じでこの章終わらせていただきます。ルーク君、またいくじょ!