2000年1月21日







Y2犬…









立派な「いづみや」

雪犬@鶴ケ城

英世通りにてむぎ(中央)



チャーシューを抱く女

喜多方は蔵の町




萌実の季」













ラッセル犬(狸タイプ)…






 みなさんこんにちは、私、たび犬・むぎです。Y2Kは大丈夫でしたか? 実は私、内蔵されているマイクロチップが誤作動を起こしまして、現在、喚毛が止まりません。今、やっと夏毛が抜けて、オカメインコの羽が生えてきた所です。クェー!クェー!クェー!(古典『嗚呼!花の応援団』にあらず…)。
 
               …江戸時代にはHPにこんな嘘の駄文を書く者ははおりませんでした。それは「恥を知る文化」が生きていたからです。当時はたび犬を自称しながら、一日中主人のウォーターベットに寝ている奴とか、コーギーのくせに、人気犬種だからと言ってミニチュア・ダックスのフリをする奴などもいませんでした。そんな中でも、新撰組や白虎隊など「義を重んじ、恥を知る文化」で日本中に知られていたのが会津藩です。ということでたび犬、ミレニアムの初旅として会津に出撃だっ!  ♪小原庄助さん、朝寝、朝酒、朝湯が大好きで〜(←今回初登場の序文がやっと収束した浮かれた気持ちの表現手法ですがお気に召しますでしょうか?)。
 冬の会津といえば、世界中の犬とシロクマが期待するのは白銀の世界。しかし出発前夜、宿に確認したところ「雪、全然ありません。普通のタイヤでも大丈夫です」とのお話。誰よりも犬を大嫌いなたび狸、「これで運転も散歩も楽!」とほくそ笑んだが、その背後にはマムシのように目を光らせる魔獣の影…。翌出発当日、日本列島は一転「ひと冬に一、二回来るかどうか」(気象庁)という大寒気団の到来で、東京は快晴も東北道は宇都宮から先が雪、さらに郡山から会津若松への磐越道は「吹雪のため全面通行止」!!!。晴犬兼雪犬の先制攻撃により、たび狸、一般道&峠越え&猛吹雪で、へろへろになって夜も遅く会津若松着。崩れ落ちるように本日の宿「ホテルいづみや」にたどり着き、「赤子泣いても蓋とるな…」とひとこと呟いて息絶えた。(遺言状=「ホテルいづみや」観光至便な会津若松市内にある観光旅館。結婚式なども手がけている立派なつくり。犬への制限無し。広い部屋(バス・トイレ付)に放し飼いOK!。食事も充実。今回は1泊2食で10000円也。以上)。
 さて翌日、街は魔獣の思惑どおり一面の銀世界でおまけに快晴! となれば向かうは名城・鶴ケ城。一面の雪化粧を狙って待ちかねたカメラファンが集まってる面前を、ラッセル魔獣、せっかくの新雪をメチャクチャに蹴散らかしながら爆走!有識者の顰蹙かいまくり!つづいて向かうは市内の「野口英世青春通り」。南アフリカのラグビーチームで大活躍した野口博士を(←嘘)記念した一角で、古い蔵造りを生かしたお土産屋や喫茶店が軒を並べる観光スポット。物欲の女・むぎ母、さっそく重くなって帰還。ちなみに犬はどこも店頭安全放置!。で、最後は「白虎隊」(英訳・Team White Tiger=ラスベガスの“ジーク・フリード&ロイ”で有名な真っ白い虎を操る曲芸集団。←天罰があたるほど大嘘。)終焉の地・飯盛山に。美しくも悲劇の地、雪に覆われた長い階段を登りきると、彼らが命をかけて守りぬこうとした鶴ケ城が一望に。が、むぎ無礼千万にも境内に排糞…。義に生き義に殉じた少年たちに思いを馳せその時天啓のようにたび狸の心に去来した言葉は…、「中華そば」…。ということで(←ああ、そういうことね!←わかってんのかお前!←関西系一人突っ込み)ご一行、ラーメンの虎の穴・喜多方に向かい会津市内を後にするのでありました。
 君は間違っている。喜多方ラーメンが不味いというのは。(←英語直訳風に倒置法で書いてみましたが、ふたたびお気に召しませんでしょうか?)。喜多方、ラーメンとラーメンとラーメンと蔵の町、関八州中華蕎麦目付(蕎麦目付の副業)のたび狸が愛してやまぬ4大ラーメン文化圏!(喜多方、旭川、富山、チグリス・ユーフラテス…)。好き好きなれど、美味しくないというあなた様は「喜多方ラーメン」を、喜多方以外(東京・大阪・モヘンジョダロ…等)で食べたのではありませぬか?(←武家言葉)。それは、ダメです。喜多方ラーメンの最大のポイントは飯豊山の伏流水!。不肖たび狸、東京ではまともな「喜多方ラーメン」を一軒も知りません。ということで、この喜多方、小さい町ながらラーメン店(中華そばと称する)が「喜多方老麺会」加盟店だけで66軒。そのうちすでに40軒を制覇している馬鹿狸一家は喜多方ラーメンが実は大好き!(←当たり前)。通常、1日5軒を制覇する一家ながら、今回は半日なので 最有名店にして最美味の「まこと食堂」(TEL0241-22-0232)と異色の極太手打ち麺の「食堂なまえ」(TEL0241-22-6294)を再訪問で重ね切り!美味し!。この町、蔵造りでも有名ですが、私、左官職人ではないため詳しくはガイドブックをご覧下さい(←投げやり)。喜多方・会津に展開する菓子処「太郎庵」(喜多方店TEL0241-24-2555ほか10店舗)、知る人ぞ知る隣町の山都町の日本そば集落もぜひおすすめ。などと適当にかわしつつ、途中の大塩温泉で日帰り入浴を楽しみ、本日の宿泊地・裏磐梯へと3匹は向かうのでありました。
 さて、日本全国61万人(推定)の犬の飼い主の皆様!、9万8千人(推定)のコーギー飼い主の皆様!、4人(確定)の凶悪コーギーの飼い主の皆様!今回、ペンションがそれほど好きでないたび狸も満足の「犬OKペンション」を発見しました!裏磐梯ペンション村の中にある「萌実の季(もみのき)」がそれ!。犬&冬といえば「雪遊び」。関東からほとんど高速道路の1泊2日楽勝圏内(時速145km計算)で、ほぼ確実に豊富な雪がある絶好のロケーション(日光や清里はその時の運次第。菅平や白馬は周辺に娯楽なし)、犬が駆け回り転落する場所はもちろん、「グランデコ」「猫魔」「アルツ磐梯」「裏磐梯」など、人間様のスキー場にも至便!。犬可は1室のみだが、それは単独の家1棟貸し切りで犬も錯乱放題。特に犬の制限も無く「土佐犬も可」とオーナーは無謀にも断言!まだ若いオーナーの前職は板前さん。したがって地場物をふんだんに使い工夫された料理は非常に美味!食事面からあまりペンションを評価しない覆面調査員(タイガーマスク装用)も☆☆☆!これで1泊2食8000円(犬無料)なら、もう行かない手はなし!今なら「たび犬むぎのHPで見ました!」と言うと冷たい水道水のサービスがあるかも(?)。夜9時からはオーナーのもう一つの特技を生かしたカクテルタイムもあり、ということで、私、今、ぐでんぐでんです。コーギー?何ですそれは?お皿の会社の名前ですか…。
 で、恒例、たび狸の意識が戻ったのは翌朝。昨夜の予報では雨だったのに、またもや魔獣の妖力で快晴!ということで本日ご一行は「クロス・カントリー」に挑戦!。黒須さんという老人が故郷で始めたというこの秘芸は、えっ?、初耳?、と、ともかく簡単に言うと「歩くスキー」(ということは「泳ぐ高飛び込み」とか「掘る棒高跳び」とか「走るレスリング」とかもあり?と、即座に閃いてしまったたび狸は今年40!。近世日本の義務教育制度崩壊の動かぬ証拠でもある)。と〜〜〜もかく、ペンションのオーナーがこの極悪3人組のためにガイド役をかってでてくださり、まずは「裏磐梯国民休暇村」(TEL0241-32-2421)で用具のレンタル。「犬はつないでくださいね」のおじさんの声に、たび狸、得意の「500m長リード」(重さ45kg非売品…)を密かに懐へ。1kmから5kmまでの標準コースもあるが、ご一行はすぐにコース外に出て(フリー走行可)、ご存じ水冷2気筒式狂犬をさっそく放流!。60cmは積もってそうな新雪の中を「熊の座布団」(詳細秘密)「キツツキの穴」(極秘)などを見つけながらのんびり進む。しかし、すでにその時、狂犬は新雪に背中まで埋まり、やみくもに手足をバタバタさせながら猛進し、その裸体には無数の雪玉を付着させ伝説の「チョウザメ」姿で薄ら笑いを浮かべている始末…。ああこれぞ涙の「八甲田山雪中行軍」…(奇しくも1902年のこの日の出来事。byふくろう博士)。別のガイドさんが通りかかり、その様子をみて「犬はあの深さまで沈んでしまうが、キツネは沈まないんです、タヌキは沈みます」と参加者に解説。しかし、後ほど圧雪コース上でこのグループに再会し、あまりの短足系珍動物に一同絶句…。「クロカンファンの貴兄にはボルゾイ・タイプがお薦めです」と、あいかわらず安定して訳の分からないたび狸の言葉をもって、唐突ですが、とっても楽しかったこの旅のご報告を終わらせていただきます。解説は本居宣長でした…。(←でも、今年で40…。←つくづくくどし)。




【本日の一首】
しろがねの 深雪(みゆき)進みし魚雷犬
               コリし前脚 鶏(とり)の手羽先