2000年2月26日









































真知子巻き…












能取岬にて




ハイエナ犬ふたたび



宿の前は海(…のはず)


謎のオーロラショー


海の露天風呂とのぞき犬


「さ〜赤の辻元さんアタック・チャンスです! では問題!北海道の冬の風物詩“四白(よんぱく)”とは、白鳥、丹頂鶴、流氷… 、と、あと一つは何でしょう?。ちなみに私は司会の児玉清です!」

辻元さん「……………そ、ソフトクリーム?」

児玉清「ブッブ〜ッ!あ〜残・念!!答えは“なましろ巨大白痴犬”です!おーっとこれで赤のパネルが全部黄土色に変わる〜!辻元さん痛恨!ちなみに私は司会の児玉清です!」。

 見てました?「旭化成提供 パネルクイズ アタック25」? やっぱり寒い冬は炬燵にテレビ最高ですよね。えっ?ウチでは見れなかった?。あ〜アンタもしかして炬燵の中にテレビ入れてませんでした?あ、いいのいいの!誰でも最初よく間違えるんですよ。これでお兄さんも一人前だ、カッカッカッ…(笑)。
などということを、スターシップの喫煙コーナーでダース・ベーダーとモグアイが語りあっているころ、地球の上に2月26日の朝が来た、その裏側は夜だった…。(←古謡)



                  拝啓。もはや文章のネタも技量もつき果てたたび狸は、いま、コックリさんを使った自動書記で、こんな文章を書いてます。たぶんあなたは気に入らないと思います。♪水色は涙色、そんな便箋に〜(byあべ静江)。        え〜…、ということで(←引っ張りに引っ張った だ・か・ら・どう・いう・こ・と!!!)。かの2・26事件で有名な2月26日、ネット界の叛逆犬・魔獣むぎはついに最期の日を迎えることになった。遡ること約半年、本被告犬は調子にのって「流氷ツアー」などというものを企画。ひと儲けを狙いHPで呼びかけするも、反響皆無の“ひとりオフライン状態”。誰一人何一匹の希望者もないまま、ついに出発当日を迎え、そのたくらみはあえなく頓挫。しかしながら、国民のたび犬への信頼を失墜させ、社会に多大な不安を与えたことなどをかんがみ、犯犬むぎはチョークチェーンで捕縛され、軍法会議のうえ、網走経由サハリン流刑が決定、犯行の悪質さから即刻執行されることになった!じゃあ残りは簡単に書きますから許してくだせい、へい。

 出発は8時50分発JAL537便。お約束の“失禁”を含め、なんらニュースなく10時30分にはやくも女満別空港着。学生時代約50日間冬の北海道を旅した、雪道に絶対の自信を持つたび狸、早速レンタカーをピックアップ。しかし、それはAT&4WD…。♪たぬはもう40だから〜(by松本伊代)…。         コホン…。で、はっきり言って書くことチョ〜ないんッスよ〜(←茶髪風に)。で、いちおう、ウザくなった人のために、ここに「HOME」ボタン付けとこうみたいな〜(←山婆ギャル風に)。などと書いているうちに車は網走の唯一の総合レジャーセンター「網走刑務所」に到着。厳正なる会員制で施設の中では一日中ガーデニングとか工芸とかが楽しめるという噂…。もちろん服役犬、世を忍ぶ姿で正門前で記念撮影。が、ここの注意書き「受刑者の名誉を守るために内部の撮影は禁止します」って“受刑者の名誉”って何?もしやジャンヌ・ダルク?それともラルク・アンド・シエル?(←お約束)。さて、あたかもお昼時、市内でうまい海の幸をたらふくと!!!。さて、今回も、ここでこの章唯一の有益情報です。メモと鉛筆(2B)の用意はいいですか?

「網走に旨いものナ〜〜〜〜シ!!!!!!」

 網走の方、囚人関係の方には申し訳ありませんが、実はこれ、たび狸が約25年前から感じていたことで、今回地元の方に詳細な出口調査を敢行しギネスブックに正式に登録されました。一番美味しいのは「ケンタッキーFC網走店」。二番目は「ホームベーカリー・リスドール」(TEL0152-43-5060)の手作りパンです。間違っても鮨など食べないように。ということで鮨を食べて“生まれてこなければ良かった…”と、半ベソのご一行は流氷の全貌をつかむため能取岬に向かうのでありました…。
 毎年状態が違う流氷だが、雪犬の妖力を受けてか、今年は「当たり年」とのこと。ということはどういうこと?能取岬からみると海は一面の流氷でまるで大雪原!開水面(流氷の切れ目)まるでなし!観光的には極めて珍しいことながら、これってもしかして「つまんない」ってこと?。岬の雪原でAIBOのプログラムモードのように正確に発狂する犬を尻目に、たび狸の心に浮かぶ不吉な予感…。はしゃぎまわる犬を麻酔銃で仕留め、そそくさと次の目的地、白鳥で有名な濤沸湖へ。
 濤沸湖の白鳥公園では冬の使者など可愛げな名称ながら、実はとても巨大で凶暴な白鳥と、狡猾な水鳥どもが、沢山の観光客を相手に「クオ〜クオ〜」(訳=おいそこの馬鹿女とふぬけ男!お前だよお前!とっとと餌よこしやがれ!こっちとら忙しいんだよ!あ〜?汚い犬コロはあっち行ってろ!)と恐喝中。それは、よく怖いトラックに「渡り鳥」とか書いてあることからも自然の理(←邪推)。ここで100円で売られている「白鳥の餌」とは実は大量の食パンの耳、きっとこれを作るために食パンの白い部分は捨ててるに違いないとたび狸看破!。ともあれ、ということは、これ、悪辣犬の大好物?。かくして公園では鳥類の餌を隙あらば犬がかすめ盗ろうという、日常とは逆の、まことにあさましい光景が展開。外装キタキツネ増量タイプだけに観光客の失笑も一段と。利と恥を知るたび狸、国辱犬を散弾銃で仕留め、ほうほうのていで脱出…。ちなみにこの公園、この時期の流氷の下にだけ生息し“海の天使”と呼ばれる「クリオネ」を無造作にペットボトルに入れて展示しておじゃる(←公家言葉もよろしく)。
 さて、本日の宿はウトロの「VPIホテル」流氷が押し寄せる海岸まで犬の足でも約5秒の絶好のロケーション。地元オホーツクの海の幸がたっぷり味わえる夕食にはオーナーが釣り上げたピチピチの魚が登場することも。海が見える露天風呂は24時間入浴できるし、バストイレ付きで広々した和室はもちろん犬連れOK。これで1泊7500円はお得感満点。オーナーはダイバーでもあり「流氷ダイビングツアー」もこの宿から楽しめる。
 夕食後は車で5分のウトロ港での冬期限定イベント「オーロラファンタジー」(無料)を見学。港全体を使ったレーザーショウで、厳寒の判断能力低下も利用し(?)、なかなか幻想的。しかし、むぎ、全身にレーザー用スモークの匂いを吸着し「スモーク樺太鱒」状態に!もしやこいつはヤシガラ活性炭製?(←古し)。その後、満天の星空のもとを宿に帰り、明日はいよいよこの犬をサハリンに…と、零下14度の露天風呂でほくそ笑むたび狸の濡れた頭髪は、たちまち凍りつき加ト吉の冷凍さぬきうどん状態になるのでありました。
 さて、翌日、またもや天気は晴。さすが魔獣。おのれの最期も妖力発揮…。朝8時起床。8時30分おごそかに一家最期の聖餐。9時身を清めて出発。9時1分流氷上に到着。手ごろな大きさの流氷にむぎを乗せ、たび狸は優しく言った「さよならむぎ。お前は本当に手の掛からないとりわけ餌代の安い犬だった。その点が一番お父さんは幸せだったよ。サハリンに行ったらゲーム喫茶でも経営するんだよ。あ、そうそう、積み立てていたお前の小遣いはお父さんが有益に使っておくから」。まさに感動的な別れの光景…。最後にたび狸はむぎの頭を優しく撫でて流氷を沖合に押し出した…。