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あっ、そ! |
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犬用舟盛り。金千円也。 |
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竹瓦温泉 |
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釜茹で… |
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地獄で天国! |
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優良納税者… |
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「すべって転んで大分県!ハッハッハッ!」。幼少のたび狸に唯一遺された父(銀行員・享年68歳=予定)の得意満面な駄洒落。心に深い傷を負った少年は、かくしてダース・ベーダーとして闇の帝国に…、えっ?そんなストーリーじゃないの?『ファントム・いぬス』。ということでたび犬、悠久の惰眠から醒め7月10日、大分旅行に向け出撃を敢行!その真の使命は後に明らかになる“納税地獄”…。え〜ん、最近さぼって書いてなかったから、文章がまとまらないよ〜
。あ、い、う、え、お。ハト、マメ、イヌ…。
大分県。実はこの県、「だいぶ」と書くのに、その実態はあんまり知られていないんです。「人」という字はお互いに支え合っている姿を…、皆様こんにちはこの3行だけ永六輔でした。♪知らない町を旅してみ〜たい…。ということで旅の醍醐味を曲解した一家、7時40分発ANA641便を予約。恒例朝7時からのラウンジにての無料生ビールでヘベれけになったご一行を待ち受けるのは、機体番号「JA8357」の噂の新ポケモンジェット!「ぴかちゅぅ〜」と騒ぎ立てながらポケモンに乗り込む2人+1匹のボケもんには、この飛行機が実は熊本行きであることなど、知る由もあったが、話の成り行き上、知る由も無かった。
9時20分熊本空港着。今日の目的地は阿蘇山。林家こん平師匠(享年58歳=希望)の「阿蘇に行くのかい?あっ、そ!」という台詞で一躍有名になった(諸説あり…)景勝地である。しかし阿蘇への国道57号は、両脇に熊本名物が並ぶ魔の回廊、昼食は中腹の芝生付き飯屋で「高菜めし&だご汁」と目論む一家は、サングラスを四重にして爆走。が、阿蘇山にあと一歩の所に出現したのが、悪の帝国「阿蘇ファームランド」(Tel09676-7-0001)。100万平方mという敷地には、乳製品、農産品、地ビールをはじめ、熊本県のすべての土産が勢揃い。紅白でおなじみ日本野鳥の会計算では、熊本県民の約6割が勤務し、県民総生産の半分は上げていそうな、真面目に見ようとすると丸一日はかかる迷惑施設である。工芸村、ふれあい動物王国などもあり、物欲の女・むぎ母、早くも撃沈し、ずいぶん重くなって帰車。はやくも消費税納税!ここでかなり時間をロスして昼食処「百姓ひろば」(Tel0967-35-0490)にやっと到着。しかし、なんと“従業員慰安バーベキュー”のため臨時休業!。ところがおばちゃんたちが「せっかく来たんだから一緒に食べてヶ!」と無料強飯式でたちまち満腹に。去り際におばちゃんたち「ウチの高菜めし&だご汁は絶対旨いから、今度来たらぜひ食べてくれ〜」とありがたいお言葉…。「今、食べたかったのに…」、“情けは人の為ならず”本来の意味をわざと誤用してまで涙ぐむたび狸であった。
さらに重くなった車は、有料道路→有料駐車場→有料道路という強欲のシルクロードを通り県税を納税しながら山頂を目指す。名高い草千里では毎度のように犬発狂。山頂では観光客から「可愛い!」を連発されご満悦。しかし、半数近くを占める韓国の団体さんにはウケ悪し…。「なま白くぶよぶよで不味そうだからだ…」。ソウルで韓国の友人に犬鍋を食わされた経験を持つたび狸邪推す。その後、ご一行は「おやつ」と詐称して、麓の「山賊旅路」(Tel0967-35-094)で、結局、高菜めし&だご汁を。美味。満腹になり、あとは観光ルート「やまなみハイウェイ」で宿泊地・大分県別府市に向かう。途中は、風光明媚なれど食えないから報告割愛。ハイエナファミリーでもある。
別府。有名なもの、まず温泉、それに温泉、あと温泉など…。ちなみにこの湯の街は国際観光地で、いろいろな所に英語・ハングル・台湾語などが併記されている。たとえば人気ラーメン店「大陸」では“九州とんこつラーメン”には「Kyushu-Tonkotsu-Ramen」!これって…?。そして、本日の宿は「ペット同伴の宿」の草分け的存在の純和風温泉旅館「野上本館」。1泊2食で13000円(平日9000円から)。館内自由移動、ペット観光情報充実、立地、接客、客室、言うことナシ!ただし関八州配膳奉行・たび狸には夕食は不満…。「1泊朝食のみを勧めたい」。泣いて馬謖を斬るたび狸である(これも誤用)。そんなこともあり、夕食後、旅館の草履で犬連れ湯の町散策。まず徒歩1分の「竹瓦温泉」(Tel0977-23-1585)へ。唐破風の玄関を持つここは、道後温泉「道後館」と並ぶ超レトロな公衆浴場。しかもウリは室内の「砂湯」。全国各地の砂湯で生き埋めにされてきたたび狸、さっそく埋葬。続いて駅前の、その名も「駅前高等温泉」(Tel0977-21-0541)へ。浴室は“高等湯(=硫黄泉)”と“並湯(=炭酸泉)”に分かれていて、権威主義一家の虚栄心も大満足。かくして入湯税も連続納税。のぼせあがった一行が続いて向かうは裏銀座通りの「湖月」(Tel0977-21-0226)。ここのメニューは餃子とビールのみ!小ぶり&歯ごたえパリパリで美味。もちろん酒税納税。さらに町を練り歩き、鳥くわ焼き、ラーメン、パフェなどを次々撃破…。むぎはすべて路上放置。まあ盗まれたらミニチュアダックスでも買えばいいし〜。でも良い子のみんなはまねしちゃだめだよ!などといいつつ別府の夜は更けていった…はず(記録・記憶ともになし)。
さて、翌日。昨夜、ご相伴にあずかれなかった犬、朝から恨みがましい目…。気にいらん!。ということで、湯の町にちなんで「朝獲れ犬の産直釜茹で」を計画。その名も「ペット温泉・アニマー湯」(Tel0120-51-0128)へ出動。別に温泉ではありません。要はプロ用施設で自分の犬が洗える「犬銭湯」です(男女混浴?)。用具完備で完全手ぶらOK。ここで開発した薬湯はシャンプーリンス効果、ダニ・ノミ駆除効果もあるそう。野上本館からの紹介だと1回1000円。業務用ドライヤーがちょっと面白いぞ。犬、ほっこりと変身。そして本日の観光、有名な「地獄めぐり」へ。ほとんどの地獄が犬OK。再び観光客にも受け良しで、脳容量640KB犬、先ほどの苦行は忘却。ちなみに最近ちょっと話題の「地獄プリン」は「海地獄」のみでの販売です(計18文字=この章唯一の旅情報)。で、ここまでで11時。
帰りの飛行機は大分18時発。本来ならば、この後は湯布院か国東半島観光になるのだが、なにせテーマは“納税活動”。かくして向かったのが中津市。そう中津の偉人といえば福沢諭吉先生。早慶戦の原因を作ったのと、一万円札のおじさんとして有名な先生である。高速道路使用に付き道路税(?)納税。中津に到着し380年続く割烹「やまだ」(Tel0979-22-0077)で、この時期の中津名物「はも会席」を食す。特別地方税納税…。そして本日のメインが「中津競馬」。日本全国&世界各地の競馬場を廻るたび狸(しつこい?)が、かねてから日本で2番目にボロイとにらんでいた夏の間のみの競馬場!。日本中の競馬場を廻って1勝も出来なかった、馬らしき動物君が大集合!8歳9歳は当たり前!新聞にすら血統表示なし!1着賞金16万、4着にいたっては1万1千円!(ちなみに同日行われた『宝塚記念』、1着1億3千万、4着2千万円)。馬を愛するたび狸、もちろんしっかり納税だ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っつ!!!。ぐっすん…。
かくして、意識不明の重体のまま、大分空港にたどりついたむぎ一家、最後に満タン返却でガソリン税納税。そして往路の熊本にくらべ格段に狭い空港で一行を出迎えたのは、またもや新ポケモンジェット・JA8357機!!!!。たび狸「らいちゅぅ…」と弱々しく呟き絶命。えっ?犬の話?なんですかそれは?
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