2001年2月3日


























歩く物欲












ねずみと犬















縁遠き二匹




たそがれの野良犬


座る物欲

お湯かけ地蔵

炬燵船にて

お公家顔

八雲は〜ん!(ダジャレ)

占い犬




「江戸兵鮨」にて




 「ほおずき」という植物があります。初夏の風物詩としても知られる「ほおずき市」のほおずきです。実は「ほお」とは古語でカメムシのこと。つまりこの植物は「カメムシが好く草」だからこの名前がつけられたものだったのです。一見、優雅に響く言葉にも意外な由来があるものですね。ということでたび犬むぎ、今回は冬の山陰に行って参りました。(←??????)
 いかがですか?、文章道の常識を撃ち破る今回の破天荒な書き出し。えっ?またもやお気に召さない? そうですか、私はどちらかといえば和食党です…。   などと目くらましで行数を稼ぎながら、皆様こんにちは。毎度安定した意味不明さがコーカサス地方で好評のたび日記、今回はなんと、いつにも増してやる気のない主筆たび狸が、台湾の夜店で1500円で買った水晶玉を見て、心に浮かんだインチキな事柄を旅行記にでっちあげるというHP界初の試みです。それでは、う〜〜ん! 2月3日、羽田発ANA811便で米子空港に飛び立ったご一行の姿が私には見え〜〜〜る! あっ、そういえば「二代目引田天巧国際結婚説」はどうなっちゃったんでしょうね…(←すでに嫌々の気配…)
 ところで、なぜ米子に? それは、ちょうど全日空全線片道1万円の「超割」にこの日があたっており、文献には「人間でいえば3歳程度の知能」と書いてあるのに、いつになっても二足歩行が出来ない不憫な当家むぎに、大好きな雪遊びを満喫させようとの親心…。8時50分米子空港着。ところが、お目当ての雪は皆〜無!しかも好天! となれば、こんな犬コロ知ったことじゃなし! 当然のようにご不興で達磨顔になっている魔獣をケージに詰め込み、おなじみトヨタレンタをピックアップ。まず向かったは空港から5分、“山陰の築地”と呼ばれる(←嘘)魚の本場・境港。山陰で屈指の水揚高を誇るこの町には、いわゆる「お魚センター」が沢山あり、そこでは朝獲れの生きた旬の松葉ガニが、手ぐすね引いて観光客に「おいでおいで」を!(←曲解) まず最初に「境港さかなセンター」(TEL0859-45-1111)、続いて「境港水産物直売センター」(TEL0859-44-6668)を絨毯爆撃! 結論から言えばモノは同じなれど後者の方が2〜3割安で素人衆にはお奨め! 物欲の女としてご好評(?)の黒牛、貧乏性のためカニは1匹に、安い地物の海産物を買いまくり東京へ発送(ちなみに翌日着)、目的を達した一行は、さっそく空港に引き返し、東京に戻りましたとさ。めでたしめでたし…。
               ギクッ!トイレの掃除用具置場に隠れてたのバレちゃいましたか。しぶしぶ…。で、次に向かったのは境港のその名も「妖怪商店街」。妖怪? そうこの町は『ゲゲゲの鬼太郎』で知られる水木しげる氏の出身地。その縁で、全長800mの駅前通り(しかし車は皆無)の歩道に、氏の漫画に登場する妖怪のブロンズ像が大小80体以上並ぶ「水木しげるロード」が完成。「鬼太郎」「ねずみ男」「目玉おやじ」などは当然として、「あかなめ」「豆腐小僧」「倉ぼっこ」「豆狸」などの玄人好み(?)の妖怪も。“妖怪の総大将”ともいわれる「ぬらりひょん」は「人々が忙しい夕方時、どこからともなく現れて家の中に入り、勝手に座敷に上がりこんでお茶を飲んだりする」(『妖怪ガイドブック』より←各妖怪のエピソード満載・現地にて100円で販売)ということ!!!総大将のくせになぜのんびりお茶を???。ということで、HP界の妖犬とも、ナマ白一反木綿犬とも称されるむぎ、ゆったり散策しながら、沢山の妖怪ブロンズ像と記念撮影。かぶり物を無料で貸してくれる店では、内弁慶の本性発揮で黒牛扮する鬼太郎に思わず吠えかかる始末…。妖怪グッズのお店や妖怪神社に喫茶店、さらには「バーバーショップ鬼太郎」などという恐ろしい店もあり、もしやストレートパーマ専門か?(←安直なオチの好例)。
 ということで、童心に返った一行は、この地方一番の観光地・出雲大社に向かう(←因果関係不明…)。境港から約1時間半。伊勢神宮と並ぶ古社で毎年11月には日本全国の神様がここに集まるという、神様の総本山&コンベンションセンター! 14時半着。身も心も引き締まる厳かな境内を目の当たりにして、信心深き一行の心に浮かんだ言葉は「お腹すいた…」。そう、ここで有名なのが「出雲そば」。ツユを直接かける皿蕎麦タイプで、食物に関しては100m9秒台を誇る一家は(←?)創業180年の老舗「荒木屋」(TEL0853-53-2352)を直撃。そば殻ごと挽くやや黒めの麺で喉ごし良くもちろん美味! 一行はその足で東京に帰りまし…(←くどし)
 で、満腹になったら行けばいいんでしょ!出雲大社!(←カルシウム不足…)。実はここ、前日に“学習しない女”黒牛が、「あの〜境内で犬の散歩は出来るんでしょうか?」と馬鹿丸出しの電話をして、しっかり「お断りします!」と言われた場所。神域ゆえトイレ等に配慮するにしろ、犬禁とは境内の何処にも書いておらず、[たび狸の定理その3](?)の「余計なことは聞いたら負け」の典型例!!!。もちろん回し蹴りを黒牛にくれつつ、ずんずんと進入。結果は節分でにぎわっていたこともあるのか、全くのフリーパス!他にも犬連れも数組(もし万一注意されたら「実はこの子(犬)の病気平癒のお礼参りに東京から来たんです」と言ってください。絶対入れます←根拠なき自信!)。早速、恒例の「天下統一交通安全」と節分の家内安全を祈願。ちなみに、ここ、世間一般には「縁結びの神様」として有名ですが、縁結び用の(?)「縁結びの糸」「縁結びの箸」などのグッズは表覧台に無く、言わないと出てこないので注意! 聞いてるんですか! コーギーに夢中になるあまり良縁に恵まれないアナタのことですよア・ナ・タ!(←海草不足…?)
 などと懸念のあった参詣も無事すませ、本日の宿の松江温泉に向かう。途中の「島根ワイナリー」(TEL0853-53-5577)では恒例の見学&無料試飲。結論「買いたいなら買いなさい!父さんが言いたいのはそれだけだ!」(←きな粉不足←?)。続いて「道の駅・秋鹿なぎさ公園」で狂犬芝地爆走&宍道湖に沈む夕陽鑑賞。17時半、宍道湖畔・松江温泉の「てんてん手毬」(残念ながら現在犬連れでの宿泊はできません)に到着す。
 さてこのお宿、赤い暖簾をくぐり総畳敷きの館内に入ると、チェックイン前にまずロビーで抹茶のサービス。しかも、それは自分でたてるという伝統文化体験方式。抹茶を飲みながら記帳して、好きな薫りの「お香」と、女性は40種類以上あるカラフルな浴衣の中から好みの柄を選んで、客室へ。黒牛、ヒマワリ柄の浴衣にご満悦(←筵と荒縄で充分byたび狸)。畳敷き、漆塗り、木船型露天など5種類の温泉(食塩泉)を満喫した後は、「野点宴席」と称する食事処で夕食開始。趣向を凝らした器・盛りつけで次々運ばれる料理は関西風の上品な味付けで女性客に大人気。全17室の中には「総畳敷き」「岩風呂」「抹茶椀型露天」などの、温泉家族風呂付きも3室あり。犬連れ宿の本には一切紹介されてない穴場。サービスも心地よく、これで今回はJTBの会員特別プランで一人14000円(犬3000円)。これは、もうっ…、などと言っているうちに、狸、牛、犬は満腹とアサヒスーパードライの威力で折り重なるように斃れていくのでありました。(ちなみに、それに比べ「犬可」で有名な皆生温泉の「海●園」! いかにも“泊めさせてやってる”的電話応対で黒牛激怒! 絶対、泊まるべからず!!!←私憤…)
 さて翌日、宿から至近の「お湯かけ地蔵」、宍道湖畔などで朝の散歩をすまし、10時半に、のったりと水の古都・松江に出発。松江城までは宿から車で10分ほど。まず、向かうは、なぜかいきなりの“ブランチ”(といいつつ宿で朝食済み…)。小泉八雲旧居の並びにある「出雲蕎麦 八雲」(TEL0852-22-2400)は、鴨南蛮が有名な、旧家をもとにした優雅な日本庭園を誇る味の有名店。お昼時は大混雑も、この時間なら楽勝。むろん美味、犬は簀巻きにして庭園の鯉の餌に…。
 そしていよいよ観光。まずは、市内の堀割を、この季節炬燵船でのんびり廻る「堀川めぐり」(TEL0852-27-0417大人1200円)。傍若無人の女・黒牛、ここでも巨大犬の同乗を強訴すると、なんと“測定用ゲージ”が登場! むぎ、胴体はピッタリなれど、頭全く入らず! 切り落とすのも面倒なので犬に興味ナシのたび狸は乗船場に廃棄を決定。ということは、たぶん10kg未満の犬なら規格内と見た。そして情緒あふれる約50分の船旅を終えて戻ってくると繋いだ場所に犬の姿ナシ!!!すわ、これで、誰も読まないHPもやめられると歓喜雀躍したのもつかの間、船着き場を休憩中の船頭さん2人を従え爆走散歩中の馬鹿犬の姿が…。この地域、みなさん犬には親切です。
                    えっ?まだ書くんですか? え〜んえ〜ん…、で、続いて向かうは松江城。にっくきあの弘前城と違い(←性格根深し…)、天守閣内部以外はもちろん犬OK! 落ち着いた緑の中を、大名犬もお供を連れてそぞろ歩き。当然、排糞も古式豊かに(?)。二の丸の御茶屋では名物「ぼてぼて茶」を賞味。内堀周りには武家屋敷群。そして此処こそかの小泉八雲(本名=キラー・カーン←大嘘)が住んだところ。旧居跡、記念館など見所が並ぶが、むぎ、現在、漢字読解力小学2年生レベルのため門前に放置。そしてお勉強の後は、もちろん昼食!(←なぜまたメシ?←一日五食)。向かうは京町の「皆美」(TEL0852-27-0373)。かの有名な不昧(ふまい)公こと、松江藩七代藩主松平治郷という食いしん坊万歳の殿様がこよなく愛したという、この地随一の名物の「鯛めし」(定食1500円)を賞味。詳細は省略ながら鯛が関係している食べ物だとヒントだけは出しておきましょう…(←もはや飽き気味…)。京町を散策の後は、旧・日銀松江支店を改築した「カラコロ工房」(TEL0852-20-7000)などを見学。ただし、この町、日曜休の店が多く、お目当てのお土産(特に和菓子)がある方は要注意。でも、犬には歩きやすい町でした、と、とってつけたようなまとめで、逃げるように市内を2時半に出発。
 が、今日の飛行機は最終便。従ってまだまだ時間アリ。やむおえず足を伸ばして郊外の探索へ。まず自他共に認める良縁に恵まれぬ一行が向かったのが、これまた再び「縁結び」で有名な八重垣神社。一説によると出雲大社より古い“元祖縁結びの神様”とか。本殿の裏にある「鏡の池」と呼ばれる池に、硬貨を乗せた紙片を浮かべてその沈み方で縁を占う、ちょっと面白い趣向(?)。結果、むぎ&たび狸とも「比較的早く身近な人と結ばれる」そうで、特に“女子アナ狙い”のたび狸はガックリ…。黒牛は「100円玉しか無くもったいないからやらない!」とのこと…。不遇のたび狸、迅速な黒牛謀殺を決意したことはいうまでもなし! さらには日本最古の大社造として国宝に指定されている神魂(かもす)神社、続いて、前方後方墳などが整備されて見学できる「八雲立つ風土記の丘」(TEL0852-23-2485)を参詣・見学し(恒例、魚雷犬は風土記の丘の芝地を爆走…)、一行はもはや古代出雲学の権威に。悠久の歴史とロマンをひしひしと肌に感じながら、ごく自然に心の中に湧き上がって来るは「お腹空いた…」の想い(←同じギャグやんかチミ〜!)。ということで、松江に別れを告げ、ハゲタカ親子は米子市へ。米子駅前通りにある「江戸兵鮨」(TEL0859-22-2570)の名物は今から50年ほど前、地元の家庭料理にヒントを得た「赤貝ごはん」。詳細は省略なれど赤貝とご飯が関係していると…(←再三同じ手口…) と、ともかく赤貝ごはんコースと蟹コースを注文し大満足。結論から言うと、この地域、物価安めです!きっとコーギーも160円くらいでしょう!!! …ということで、もはや文章の収拾もつかなくなったご一行は、その後良縁にも女子アナにも恵まれることもなく、20時発の飛行機で東京に戻りましたとさ。では今回の旅の総括!
  「いや〜、カメムシとは驚きましたね…」
(以上、たび狸口述、海の見える小高い丘の白い病院にて…)