佐渡によこたふ旅の犬


98年6月5日
上陸記念
 ひととおりの旅をこなしながらむぎは思った「ビックバン時代の犬は趣味を持たねばならん」。そしてむぎは今度は渓流釣りに挑戦することになる。98年6月5日。むぎは、むぎ母&職場の先輩3名で佐渡へ向かった(むぎ父は翌日現地合流)。夕方初体験のワゴン車で都内発、深夜新潟港着、翌朝のフェリー出船まで人間たちは酒宴。むぎ「ご相伴犬」と化す。フェリー6時出航、むぎは当然車内に監禁。9時佐渡両津港着、むぎ上陸記念に排糞。むぎ父合流後、岩魚・山女釣りへ。釣り場到着、しかしむぎは河原に降りようとしない。そう、流れが強いのが気に入らないのだ。その結果、こんな大自然の清流を前に、むぎは田んぼをドベドベと行進、泥まみれになって恍惚の表情…。むぎ父母、無視することに決める。
配下の者どもと・・・
 昼食、車から鍋を出すと、いずこからかむぎ帰ってくる。鮭のような奴である。で、何気なしに様子を見ていると、突然むぎの体が15%ほど、うんにょ〜と伸びた!そしてすごいへっぴり腰!なにかと思って鼻先を見ると、いたのである「蛇」が…。あわれ小心者むぎは、それからはベースを離れることが出来ず、ずーっと車の横で伸びていた。さらに不幸は続く、民宿に着いて「すみません犬いるんですけど」と言うと、「じゃここにつないどいて」と案内されたのは農具小屋。先客のヤンマーの耕耘機を見て、顔は完全に達磨状態。英国王室犬のプライドをボロボロにされるも人間たちはさっさと酒宴に。はじめての独り寝が応えたか、翌朝、達磨は埴輪になっていた…。